《ニュース》

茨城県北部で24日夜、マグニチュード5.0の地震が発生しました。今年は元日の能登半島地震に始まり、3月には茨城県南部で、4月に入ってからは岩手県沖、宮崎県沖、高知県沖などにおいて、比較的大規模な地震が続いています。

「全国的に地震活動が活発化しているのではないか」「南海トラフ地震など、大規模な地震の前兆なのではないか」といった不安の声も出ています。

《詳細》

気象庁のデータベースによれば、2024年に起きた震度4以上を観測した地震は、4月22日時点で88回を数えます。

これは例年に比べてどれほどのペースなのでしょうか。

震度4以上の地震が「通年」で何回発生したかをさかのぼると、23年で「41回」、22年で「51回」、21年で「54回」、20年で「45回」、19年で「40回」です。つまり、4月末と言う年の半分も経っていない時点において、すでに例年の倍近く発生していることになり、"ざっと4倍ペース"と言うことができます。

もちろん、能登半島での群発地震(余震)が数を稼いでいる面もありますが、同地域でのケースを差し引いたとしても、この8年間で最大の回数となっています。

なお、隣国の台湾においてもマグニチュード6を超える大地震が頻発していますが、少し広い範囲で見ても、地震の回数は増えています。

地震多発地帯である環太平洋の、日本列島や台湾などを含む西側で発生した、マグニチュード6以上の地震は、この1年間で「101回」に及び、12年間で最多となっています。その回数も近年、段々に増えており、その"ボルテージ"は上がっているようにも見えます(*)。

「日本やアジアで地震が増えている」という感覚を持っている人は多いでしょうが、統計的にもその通りであることが分かります。

(*)米地質調査所(USGS)データベースより編集部調査。東経90度(インドネシアジャワ島沖)から西経160度(ハワイ付近)までの間に限った範囲でカウント。

《どう見るか》