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「他者への愛を与えている」と答えた人の多い国では、宗教活動が活発であると答えた人が多く、精神的な健康度が高いこととも相関があるという調査結果が明らかになりました。

《詳細》

これは、メンタルヘルスに関する調査を行っている米NPOのサピエン・ラボズがオンラインで行い、このほど発表した調査結果です。同NPOは、47の項目からなる「精神的健康指数」を設定。そのスコアと、「宗教活動への参加」、「他者への愛」の関係について調査を行いました。

その結果、「家族を越えて社会への愛を感じている」と語ったのは、信仰者では72%でしたが、無神論者では35%に留まりました。また、「家族を含め、誰にも愛を感じていない」と回答したのは、信仰者で4%だった一方、無神論者では23%にのぼっています。

精神的健康指数については、無神論者の数値よりも信仰者の数値が高かったと同時に、無神論者も信仰者も、「他者への愛」を感じている人ほど精神的健康度が高いという相関関係がみられたといいます。

また、精神的健康指数の平均が低い国では、礼拝への出席や儀式や祈りの実践、経典を読むことなど、宗教活動への参加率が低いという結果が出ています。

精神的健康指数の平均が最も低かったのはイギリスで、他者への愛を与えていると回答したのは37%、宗教を信じているのは46%で、宗教活動をしているのは15%でした。これに対し、精神的健康度の高かったナイジェリアでは、98%が宗教を信じており、89%が宗教活動をしていて、68%が愛を実践していると回答していました。

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