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中国は、2023年に温暖化対策の主要指標が「見通しを下回る」と発表しました。

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中国政府は、2060年までにCO2排出量を実質ゼロにするという公約を掲げ、2030年までにCO2排出量を減少に転じさせるとしています。

そのため、中国政府は21~25年で、「一定の国内総生産を創出するために必要なエネルギー総量」である「エネルギー強度」を13.5%引き下げ、「一定の国内総生産を創出するために必要なCO2排出量」である「炭素強度」を18%引き下げるという目標を立てています。

中国国家発展改革委員会(NDRC)はこのほど、23年の「エネルギー強度」2%減の目標が達成できず、0.5%減にとどまったと発表。24年は2.5%の引き下げを設定し、「炭素強度」については新たな目標を設定しませんでした。NDRCは「産業用と民生用のエネルギー消費が急増したため、エネルギー強度と炭素強度の削減も予想を下回った」としています。

しかし、中国が発表した数値自体に、疑義が呈されています。中国は、2月以降、エネルギー強度の算定方法を変えていますが、12日付ロイターは、中国がこの算定方法の変更を、昨年のエネルギー強度算定の際にもさかのぼって適用しているという専門家の見解を紹介。この操作がなければ、エネルギー強度は0.5%上昇していたというのです。

なお、2023年12月、日本の環境省は、観測衛星「いぶき」が測定したCO2濃度の年間増加量の分析値を発表。化石燃料使用量や発電所数などによるデータベースの数値と比較したところ、日本やアメリカは一致したものの、中国は衛星観測値がデータベースの約1.5~3倍に上っており、中国の情報が不正確な可能性があると指摘しています。

中国は、太陽光発電の導入や電気自動車の普及などによって「脱炭素に熱心な国」であるかのように振る舞っていますが、CO2削減への取り組みの実態はそれとはかけ離れています。

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