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2024年度予算について、政府は少子化対策や物価高対策を例外扱いにし「4兆円強」の特別枠を設ける方針であると、各紙が報じました。

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高齢化の進展で医療費が増えることなどによる社会保障費の「自然増」は24年度、前年度予算比で5000億円超となると見通しています。毎年の薬価改定などで医療費の抑制が進められている一方、「異次元の少子化対策」を掲げる岸田政権は、少子化対策の予算を増やす方針を打ち出していました。

政府が与党に示した2024年度予算の概算請求基準案では、少子化や物価対策に4兆円超を用意する方針で、要求段階で金額を示さない「重要政策推進枠」を認める方針です。23年度も、新型コロナ感染症対策や原油・物価高騰対策などに同枠が設定され、4兆4000億円の予算が可決されました。2023年度の予算は過去最大の114兆円となっています。

そうした中、21日付日本経済新聞は、雇用保険の給付について「育休」「資格取得」「雇用調整助成金」など、失業給付以外が5割を超えていると指摘。今後も、「両親とも育休を取得すれば、一定期間手取りの全額を保証」「時短勤務が育児のためなら賃金減額分を補助」など、さらなる活用の拡大が検討されている現状を挙げました。

同紙は、雇用保険料率が22年4月と10月、23年4月と引き上げ続けられている中、「育児関連の給付が増えれば更なる引き上げは避けられず、失業向けの比率はさらに低下する可能性がある」と指摘しています。

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