2021年2月号記事


第2弾

なぜ中国は宗教を恐れるのか

中国に「信教の自由」を広げよ


信仰によって人間は、国家や政府を超え、創造主とつながることができる。
そのため、歴史的にも宗教は民主化の起爆剤となり全体主義を崩壊に導く力となってきた。
先月号に引き続き、無神論国家・中国の脅威を論じ「信教の自由」を求めてきた人々の声を紹介する。

(編集部 長華子、竹内光風)


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中国・河南省にある政府認可の教会でも、ある日突然、役人によって十字架が燃やされた(画像はマッシモ氏が編集長を務めるオンラインメディア「Bitter Winter」より)。

Interview 01

中国の最終目的は宗教の根絶


新興宗教研究センター(CESNUR)理事長

マッシモ・イントロヴィーネ

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1955年、イタリア・ローマ生まれ。新宗教の研究者の国際的なネットワーク「新興宗教研究センター(CESNUR)」設立者。宗教社会学の分野で70冊の著書と100本以上の論文を発表。2011年に欧州安全保障協力機構の代表、12~15年にイタリア外務省の任命で「信教の自由の監視委員会」議長を歴任。

──バチカンが2020年9月末、ローマ教皇とポンペオ米国務長官との会談を拒否したことについてどうお考えですか。

バチカンの選択肢は、中国の教会が完全に地下に置かれ、迫害されるか、妥協するかの2つでした。バチカンは2つ目の方法を取りました。

彼らはベトナムでの経験(*)を頼りにしており、妥協して生き残ることによって、カトリック教会がゆっくりと、より広がっていく可能性を信じています。彼らは数年ではなく、数十年または数世紀後の結果を期待しているのです。ただベトナムは中国とは違うので、結果はよく分かりません。

(*)共産主義政権下のベトナムでは、公式には宗教は否定されているが、教会の活動は続けられている。

 
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