ムハンマドに天啓を授けるガブリエル。宗教の多くは霊言から始まっている。

2017年5月号記事

信仰心を「洗脳」と言う無明

宗教の正邪が分からない「洗脳ライター」の罪

信仰心が分からないと、善悪が逆転して見える典型的な例だ。

フリーライターの藤倉善郎氏が「新潮45」2017年4月号に、「幸福の科学 その『洗脳力』の研究」と題する記事を書いた。

一般的に「洗脳」とは、人をだましたり、情報を遮断したりして反社会的な内容を教え込み、自由意志を奪うことを指す。オウム教や統一教会などの邪教は、自主的に入信する人が極めて少ないため、問題ある勧誘をしてきた。

一方、教えと活動に自信がある幸福の科学では、信者は正々堂々と信仰告白し、行事への参加や入信を勧めている。修行スタイルも情報遮断とは程遠く、大川隆法総裁の著作に限らず、1000冊以上の教養書を読み、新聞などで日々のニュースに関心を持つことを薦められる。幸福の科学は、開かれた知の体系を持ち、現代的問題にも答えを出せる「教養宗教」だからだ。

こうした学びを推奨するのは、幸福の科学は、すべての人を幸福にしたいという志を持っているためだ。さまざまな課題や考え方を持つ人たちを幸福に導くには、宗教的な「智慧」を獲得した人を数多く生み出す必要がある。この志を見ても、「組織的な洗脳によってものを考えないようにする」という邪教やカルトとはまったく異なる宗教といえる。