北極の位置が、ここ10年ほどの間に大きく移動していると、英字ブログ「モダン・サバイバル」が紹介している。地球の南北の磁極がそれぞれ、少しずつ移動することは知られているが、2000年を境に毎年50km以上動いているという。(参照先: Alarming NOAA data, Rapid Pole Shift )

地球の地磁気は最近の100万年の間に、北極が南極に変わり、南極が北極に変わるという「反転」現象が3~8回起きたことが判明しており、この先100年の間に反転するという意見もある。その際、しばらくの間、地磁気がゼロになる可能性を指摘する人もいる。実際に最近の10年間、通常の地磁気の変動幅を大きく超える変化が起きており、地球の磁場は5%ほど弱まっているという。

もし、地磁気がゼロになってしまうと、方位磁石は使えなくなる。太陽から地球に吹き付けている宇宙放射線を遮るものが減ってしまうため、オゾン層にも穴が開き、皮膚がんの発生率が高まる恐れや、人工衛星などの回路に障害が起きたり、気候にも影響があるという。かつて地磁気が反転した時期に、絶滅した生物もいる。一説によると、送電線やガスパイプラインなどが破壊され、甚大な被害が出る恐れもあるという。

地磁気の変化が、実際に気候に影響を与えているという意見もある。デンマークの研究所によると、地磁気が弱くなると共に、雲が減少しているという。今年は広島の大水害や長野の地震など、天変地異が増えている印象が強いが、地磁気の弱まりが影響している可能性は否定できない。

地磁気が地球内部のマグマによって生まれていることは判明している。地磁気の弱まりとの関係性は不明だが、9月には御嶽山が噴火して57人が亡くなり、11月には阿蘇山が噴火した。

人類が英知を結集し、防災のためにどれほど高度なインフラを作ったところで、防げない天変地異は多い。まして、なぜ磁極が動くのかを解明し、その影響から人類を守るなど、途方もないことだ。人々は、大いなるものに生かされているということを自覚し、天意に気づかなければならないときが来ている。(居)

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