1 月15日、16日に行われたセンター試験で、世界史Bの第2問は「世界史上の宗教をめぐる問題について述べた文章を読んで問いに答えよ」という出題だった。 キリスト教史などの設問のほかに中国宗教史の出題が目を引いた。宗教に関心のある方は、たとえば次のような出題をチェックしてみては(質問形態など若干、編集部が手を加えました)。

中国史上の宗教は、教義や戒律、経典などの面から、一般に儒教・仏教・道教などに分類される。いずれの宗教も、孔子廟・仏寺・道観などの礼拝施設(中略=編集部)を通じ、時には各宗教の要素が混在した形で、人々の社会生活に浸透していった。歴代の王朝は、これらの教義や教団の人材を、積極的に自らの体制へと取り込んだが、その正当性を揺るがす教団に対しては、「邪教」「妖徒」として熾烈な弾圧を加えた。

下線部の宗教(=「仏教」のこと)について述べた文として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

①唐の仏僧である義浄は、インドに赴いた。

②インドの仏教とイスラーム文化が融合して、ガンダーラ美術が生まれた。

③大乗仏教という名称は、上座部仏教の側が与えた蔑称である。

④チベットに建造されたトプカプ宮殿は、ダライ=ラマの宮殿であった。

下線部(=最後の 1文、「その正当性を揺るがす~弾圧を加えた」)に関連して、東アジアにおける宗教と政治権力との緊張関係について述べた文として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

①殷代に、仏教は弾圧を受けた。

②明の徐光啓は、キリスト教を排撃した。

③清代に、白蓮教徒は反乱を起こした。

④前漢の武帝は、焚書坑儒を行った。

正解:最初は①、次は③

(ア)

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