ギリシャ政府と、同国にお金を貸してきた欧州連合(EU)各国との間で、財政支援の合意が見られた。

しかし、850億ユーロ(約14兆円)にも上る支援を受ける前提条件として、ギリシャはさらなる緊縮政策を行わなくてはならない。ギリシャ議会が、緊縮財政案を可決したことを受けて、首都アテネでは暴動が発生している。

それもそのはず。ギリシャのアレクシス・チプラス首相率いるシリザ党(急進左派連合)は半年前、緊縮財政に反対することを掲げて政権を勝ち取った。また、「EU側の条件を受け入れるかどうか」を決めるギリシャ国民投票で、明確な「No」という答えが出たにもかかわらず、EUの条件を飲んだのだ。今回の条件受け入れは、ギリシャの民意に反していると言えなくもない。

ドイツが繰り返す間違い

実は、他ならぬドイツも、過去にギリシャと同じような状況に追い込まれたことがある。