横井小楠は、華々しい革命家たちの陰に隠れて目立たないが、明治維新の構想を立てた重要人物の一人だ。本欄では、横井小楠の生涯や思想について学んでいこう。

横井小楠は、1809年、熊本藩士の次男として生まれた。10歳の頃、藩校「時習館」に入学。藩学であった朱子学だけでなく、水戸学や実学なども熱心に学び、29歳で塾頭に抜擢された。31歳の頃、江戸へ遊学し、水戸藩士・藤田東湖(尊王攘夷派のリーダー)ら多くの優秀な人材と交友関係を広めた。