アントニオ猪木議員が1日の参院予算委員会で、UFO(未確認飛行物体)に対して自衛隊が緊急発進したことがあるかと質問し、中谷元防衛相が「地球外から飛来したと思われる未確認飛行物体を発見した事例は承知していない」と答えた。2日付読売新聞などが報じた。

猪木議員は質問に先立ち、自身のUFO目撃体験を紹介。メキシコに住んでいた14歳の頃、コーヒー園で、地平線から光るものが出現して反対側の地平線に消えていった様子を見たという。この他、体内にチップを入れられた知人がいるとも紹介した。その後、UFOが領空侵犯に該当する可能性について触れ、緊急発進を行ったことがあるかと質問。中谷国防相は、「必要に応じて航空機を緊急発進させ、鳥など航空機以外の物体を発見することはある」としながらも、「地球外から飛来した未確認飛行物体を発見した事例は承知していない」と回答した。

質疑の間、周囲の出席者からは笑い声が漏れた。エイプリルフールにちなんだ冗談だと思った人もいたかもしれない。ただ、これは本来、真剣に議論すべきテーマだ。

国会におけるUFO論議は2007年にもあった。そこでも、UFOは「存在を確認していない」と閣議決定され、「特段の情報収集や外国との情報交換、研究はしていない」などとされた。

日本では、民間人がUFOを目撃した場合の通報先は公式に決められていない。2010年、横浜でUFOの大群が目撃されたときに、警察に通報した人は、「対応する部署がない」と応じられたという。元自衛官の佐藤守氏によると、航空自衛隊員が任務中にUFOを目撃した場合でも、報告すると情報の取り扱いに困るため、公開されないまま消されてしまうケースがあるという。これでは調査しようもない。

しかし、海外では多くの国がUFOについて情報を集め、調査している。アメリカでは、1947年のロズウェル事件などでUFOが注目され、政府も調査に携わったが、1969年のプロジェクト・ブルーブックを最後に、公式には、UFOを研究すべき価値はないとされている。しかし、その後の情報公開で、CIAがUFO事件の情報収集を続けていたことが明らかになり、目撃した場合の報告先も指定されている。フランスやチリ、ペルーなど、現在も公的機関が調査を行っている国もあり、UFO調査報告書を公開した国の数は10カ国を超える。

米元大統領のビル・クリントン氏が「エイリアンが地球に来訪しても私は驚かない」と語ったり、カナダ元国防相のポール・ヘリヤー氏が「少なくとも4種類のエイリアンが地球に来ている」と証言するなど、退官した将官や政府高官の中には、宇宙人との交流や技術提供がすでに行われていると語る人もいる。

UFO問題を冗談として取り扱っているうちに、日本だけが世界の潮流から置いていかれることが懸念される。日本政府も真剣にUFO情報を集めるべきだ。(居)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『ネバダ州米軍基地「エリア51」の遠隔透視 アメリカ政府の最高機密に迫る』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=748

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2015年3月22日付本欄 国際UFO会議に話題の人物登場 「9種類のUFOを見た」

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