著作『人を動かす』『道は開ける』で有名な、デール・カーネギー。その妻のドロシーは、もともとカーネギーの秘書であり、彼を支え続けた。成功者の影に「あげまん」ありの実例の一つと言えるだろう。

ドロシーは、「カーネギーによる女性のための講座」などの運営を手がける中で、成功する妻が心がける基本原則を見出し、『夫を成功させる法』『ビジネスマンの妻が読む本』などの著作を出版した。同書にはさまざまな実例が盛り込まれているが、カーネギー夫妻の例として挙げられているものを中心に紹介してみたい。

(1)夫が仕事で大変な時は夫を第一に考える

夫カーネギーが著作の執筆に熱中していた数年の間、夫婦はめったに話すこともなく、一緒に出かけることもなかったという。このように、夫の仕事が忙しかったり、家を空けることが多くなると、妻の立場としては寂しく感じたり、「大切にされていない」など、不満の思いも出てきがちだ。