映画「神は死んだのか」が劇場公開されている。この映画は今年3月に全米公開され、3日間で856万ドルという驚異の興行収入を記録している。

主人公のジョシュは、大学の哲学の授業で教授から、"God is dead."と神の存在を否定する宣言書の提出を求められる。他の学生たちは言われたとおりにするが、ジョシュはどうしても受け入れられない。すると教授は、「ならば神の存在を証明しろ。できなければ単位は与えない」と迫る。信仰を取るか、自分の将来のため教授に従うか。悩んだ末にジョシュは――。

映画の中で繰り広げられる議論には、学びになるものが多い。後半のどんでん返しの展開にも、思わず引き込まれてしまう。

大川隆法・幸福の科学総裁は、12月16日の法話「神は沈黙していない」の中で、この映画にふれ、高等教育から信仰を切り離す風潮に警鐘を鳴らした。

映画の中で特に興味深いのが、教授が頑なに「無神論」を主張する個人的事情だ。無神論の背後には、「人の心の闇」があることがよくわかる。

最も有名な無神論者・ドーキンスとは?

大学教授は、ジョシュとの論戦の中で、生物学者のリチャード・ドーキンスという人物の言葉を引用している。

このドーキンスという学者は、著書『利己的な遺伝子』などで知られる。映画からもわかるが、現代の「無神論」の理論的支柱の一人と言える。