消費税の税率が上がり、軽減税率が導入される結果、財務省の権益が拡大する。
「軽減税率」という言葉を、最近よく見かけます。
例えば、街に張ってある公明党の選挙ポスターには「いまこそ、軽減税率実現へ。」というキャッチフレーズが書いてあります。「軽減税率を導入すれば、消費税を10%に上げても大丈夫」という声も増えつつあります。
この「軽減税率」とは、一体どのようなものなのでしょうか。
軽減税率は「生活必需品の消費税だけ安くする」もの
軽減税率とは、文字通り「税率」を「軽減」するもの。例えば、「全体の消費税を10%に上げても、食料品などの生活必需品だけは、税率を8%に減らす」といった仕組みです。
では、なぜ「生活必需品の税率を下げるべき」という声が出ているのでしょうか。
生活必需品に払うお金の額は、お金持ちでも、貧乏でも変わりません。そのため、全支出に占める生活必需品の割合は、貧しい人ほど大きいはずです。
そして、生活必需品にかかる税金の方が、贅沢品のそれよりも、「生活を苦しくする」という印象があります。
そのため、贅沢品にも生活必需品にも、同じように課される消費税は、「貧乏人に負担をかける」と言われるのです。
その負担を軽くするという軽減税率。一見、いいことに見えますが、どうなのでしょうか。