2015年1月号記事

Part 2

霊言は学問として研究できる

文科省の言う狭い意味での「科学的合理性」だけが、学問の真実性を証明するものなのか。霊言は本当に「学問の要件」を満たしていないのか。ここでは、さまざまな学問的真理がどのように証明されているかを見ていくとともに、大川総裁以外の6人によって、霊言を科学的、学問的に検証したドキュメントを紹介する。


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「科学的合理性」だけが学問の基準ではない

審議会は、霊言は「実証可能性、反証可能性がない」「科学的合理性がない」ので認められないと主張する。これは、「実験や観察のような自然科学の方法で証明できなければ学問とは言えない」という態度だ。

しかし、このような狭い「科学的合理性」を真に受けると、文系のほとんどの学問は当然ながら、理系の学問の多くも否定されてしまう。 「科学」の考え方はもっと広いものである。

(1)「こう考えるのが合理的」という形で真実性を証明する

例えば、宇宙は大爆発から始まったという「ビッグバン理論」。その瞬間を写真におさめた人も、実験室でそれを再現した人もいないが、多くの科学者がそれを真実性が高いと認めている。ある種の電磁波の存在から、「ビッグバン理論が一番合理的な説明だ」と思われているからだ。

つまり、直接に観察されたり再現されたりしなくても、「これ以上に合理的な推論はない」ということも学問的根拠として立派に通用しているのだ。 一般的に最先端の問題であればあるほど、再現性や反証可能性は意味をなさないことが多い。

(2)有益で良い結果をもたらすことで真実性を証明する

実証可能性を求めるなら、人文・社会科学系のほとんどの学問は成立しない。それらの学問は、個人や社会への貢献などといった「果実」によって内容が判断されるのが一般的だ。

例えば、キリスト教神学で取り扱う「キリストの復活」などの教義は、科学的合理性をもって証明されているわけではない。しかし、キリスト教神学の社会的意義が認められているから学問として通用しているのだ。

倫理学や儒学などは個人や社会の向上を目的としている。「人を殺すなかれ」という教えが真理であることは、それが社会によい影響を与えることで証明される。「科学的合理性」があるからではない。

経済学や経営学の理論は、仕事や生活に有用で、社会の発展に貢献するために研究・教育される。しかし、同じ理論を実践しても、人によって結果は違う。「実証可能性」「反証可能性」があるわけではないのだ。

学問において「再現性」「反証可能性」といった狭い科学的方法論がやかましく言われるようになったのはごく最近のこと。人類はそのはるか昔から豊かな学問の伝統を持っている。 狭い「科学的合理性」であらゆる領域を判断しようとする考えは常軌を逸している。

霊言の真実性は学問的にすでに証明されている

それでは、今回、審議会によって否定された「霊言」は、学問的にどう評価すべきだろうか。

大川総裁やその弟子たちはすでに500人以上の霊人の霊言を行っている。そのほとんどは公開の場で行われ、映像が収録され、書籍として発刊されている。それらを検証すれば、霊人の個性はそれぞれ異なり、同一霊人の場合は複数回収録しても、個性が一致していることが分かる。

以前、オバマ米大統領の守護霊は「世界の警察官をやめる」と語ったが、その数年後、地上のオバマ氏本人が同じセリフを口にした。こうした事例も霊言の精度の高さを実証している。

霊言が真実であると考えなければ、霊言の公開性、スピード、内容の質と多様性を矛盾なく説明することはできない。 偏狭な科学的合理主義を捨てれば、「霊言は真実である」というのが「最も合理的な推論」となる。

さらに、霊言は「善き教えである」という意味でもその真実性を実証している。 神々や偉人たちの言葉は、多くの人の心の糧となり、幸福に寄与している。

また、霊言は社会に方向性を示し、導いてきた「有益な理論」でもある。 原発推進、金融緩和、集団的自衛権、特定秘密保護法など、霊言をきっかけに政権が動いた例は多い。幸福の科学の霊言に国家を動かす見識があることは認めざるを得ないだろう。

こうしたさまざまな側面から考えると、霊言の真実性は実証されていると言える。

学問的証明を「科学的合理性」に絞る審議会の考えは、学問の歴史にも、学問の現実にも全く合致していない。他の学問まで否定するような詭弁を用いなければ霊言を否定できなかったこと自体、霊言の真実性の証明と言えるかもしれない。

文科省が示した「学問の定義」で、これだけの学問が否定される

宗教教義に由来する学問

キリスト教神学、仏教学、イスラム法学 など

厳密な実証・再現が困難な学問

【理系】 宇宙物理学の一部(ビッグバン理論、マルチバース論)、素粒子物理学の一部(超ひも理論)、地震学、火山学、気象学、進化論、地球温暖化、東洋医学 など

【人文・社会系】 政治学、理論経済学、社会学、経営学、歴史学の一部、臨死体験研究、深層心理学 など

善悪や価値観を教える学問

倫理学(義務論、功利主義、実存主義、正義論、徳倫理学、プラグマティズムなど)、儒学、教育学、平和論、美学 など

思想や哲学

プラトン哲学、カント哲学、ヘーゲル哲学、マルクス哲学、政治思想、法哲学、形而上学、科学哲学、言語哲学、宗教哲学、心の哲学、論理学の一部(可能世界論など)、 文学 など


ドキュメント

下村文科相守護霊の霊言

6人のスピリチュアル・エキスパートによる霊言検証の舞台裏

文科省は、霊言を科学的ではないとする理由として、大川総裁のみが霊言を行えるという点を挙げている。そこで、審議会が設置「不可」の答申をした翌々日の10月31日、大川総裁は導師兼審神者として、6人のスピリチュアル・エキスパート(チャネラー)に下村文科相の守護霊を入れて霊言を行わせ、個性が一致するかどうか検証した。その舞台裏をレポートし、霊言の真実性に迫る。

(編集注)スピリチュアル・エキスパートの役職は、すべて収録当時のものです。

下村氏守護霊は今年に入って、たびたび大川総裁の元を訪れ、幸福の科学大学の審議について自分に非がないことを訴えている。そのため、すでに5月と8月にも霊言は行われた。しかし今回、同一人物の守護霊の霊言を連続して6人の口を通して行ったことは、幸福の科学の歴史においても新しい試みだ。

一部マスコミには、霊言はすべてつくりごとという見方がある。だとすれば、霊言を行ったスピリチュアル・エキスパートの6人と質問者が事前に綿密な打ち合わせをして霊言に臨んだことになるが、どうだったのか。スピリチュアル・エキスパートたちの証言から、当日の動きを追った。

6人中4人は当日の朝知った

下村氏守護霊ってこんな感じ

スピリチュアル・エキスパート6人に、「下村氏の守護霊が自分に入ったときに感じたイメージ」について聞いたところ、それぞれ表現は違うものの似通った答えが返ってきた。

宇田氏

「金になるか票になるかがすべての考え方の基になっている感じがしました。少なくとも行政の長とは感じなかった。教育に対する情熱などが、もっと湧いてきてもいいのではないかと思ってしまいました」

栗崎氏

「以前、宇宙人の霊言をしたときは、きれいな世界が見えたこともありましたが、今回はそういうものはなかったです。政治家としてこれから活躍しなくちゃいけないという欲のようなものは感じました」

イシス氏

「これといって特徴はなかったです。他の霊のときは映像が見えることもあるのですが、ビジョンはないし、きつい感じもありませんでした」

鶴川氏

「あくまで私の感覚ですが、道端で出会った妖怪で、少し水を含んでベチョッとした感じ。また、人を小馬鹿にしたようなニヤニヤ感がありました。以前、ある偉人の霊が入ったとき、自分の意識をのっとられそうなほどのパワーを感じたのですが、今回はそのようなことはなく、小物に感じました」

磯野氏

「一言で言うと、中身がない。公人としての重みのようなものは感じなくて、おっちゃんという感じでした」

竹内氏

「いつ自分の体に入ったのかわからず、しゃべり始めたので『入ったんだ』とわかったほどスッと入ってきました。政治家の守護霊はタヌキのようで、本心がよくわかりません。とにかく他の霊に比べて印象が薄かったです」

以上、それぞれの言葉で似たようなイメージが語られた。もし、打ち合せをしているなら、もっと同じ単語が出て来てもおかしくはないだろう。

本霊言を収録した書籍は、『スピリチュアル・エキスパートによる文部科学大臣の「大学設置審査」検証(上・下)』として発刊されている。

霊言収録前はかなり慌ただしい。スピリチュアル・エキスパート6人のうち、栗崎愛子氏、イシス真理子氏、鶴川晃久氏、磯野将之氏の4人は、 その日の朝にこの企画について初めて聞き、会場となる幸福の科学総合本部(東京)にそれぞれ駆けつけている。

国際伝道の仕事で直前に海外出張に行っていた栗崎氏は、時差ぼけで2時間しか寝ておらず、ここ数日の日本での出来事もほとんど知らなかったという。

「総合本部に着いたら、下村氏のプロフィールや前日に収録された霊言(注3)などの資料を渡されましたが、多すぎて読むのをやめました。"降りてくるもの"を素直に言おうと思って臨みました」(栗崎氏)

同じく国際部門で仕事をするイシス氏も詳しい事情を知らないまま到着した。

「到着は開始30分前を過ぎていました。しかも、誰かがやって他にも必要だったら自分も、ということかと思っていたのですが、着いてから自分も霊言をするのだと知りました」(イシス氏)

鶴川氏の到着も開始40分前。

「他のチャネラーが誰かも、順番も知りませんでした。質問者が誰かというのも会場に入ったときに知りました」 (鶴川氏)

連絡を受けた際、鶴川氏は最初、断ったという。

「私は幸福の科学の伝道部門の責任者なので、大学に対する全国の信者の皆さんや子供たちの期待の声に接しています。もちろん私自身もこの大学を建てようと命がけで働いてきました。

だから、下村氏は最も憎き男。その守護霊を自分に入れるなんて本当に嫌でした。はじめは『波長が合わないから霊言は無理だ』と断ったのですが、説得されて最後は覚悟を固め、ほとんどやけっぱちで臨みました」(鶴川氏)

総裁秘書部門で仕事をしている磯野氏も、当日朝の電話で初めて聞いた。

「最初の一報を受けたときは、てっきりベテランの竹内さんと宇田さんが霊言をするということかと思いました。よくよく聞いたら、どうやら自分もやるらしいと分かり、短時間ではありましたが、精神統一などの準備をしました」(磯野氏)

(注3)10月30日には、審議会の大学設置分科会会長である佐藤東洋士氏の守護霊の霊言が行われた。

霊言の経験豊富な2人は前日に聞いていた

前日に聞いていたのは、これまでも大川総裁の導きのもとで数多くの霊言をしてきた宇田典弘氏と竹内久顕氏の2人。

宇田氏は大学設立準備室で仕事をしており(当時)、鶴川氏と同じくこの件に大きく関わっている。

「前日には、出張の予定を確認されただけで、実際にやると聞いたのは当日です。 あまり嫌だという感情を出すと相手の霊が入ってこないので、なるべく何も考えないように心を整えました 」(宇田氏)

霊言は、下手に控えるスピリチュアル・エキスパートが1人ずつ質問者と大川総裁の前に出る形で行われた。写真は6人目の竹内氏のとき。

総裁秘書部門の竹内氏は、前日に以前の下村氏守護霊の霊言や、政治関係の本などを読んで準備をしたという。

「霊言のときに言葉が出るかどうかは、チャネラーの見識や理解の深さが影響すると思います。それがないとイエスかノーだけの霊言になってしまう。普段は霊言が入ると分かってから収録までは60~90分ほどなので、その間、できる限りその人物の本や関係するニュースを速読して、『手ざわり』ならぬ『魂ざわり』をつかむようにしています」 (竹内氏)

思いが胸のあたりから湧き頭の中の知識で表現する

収録が開始されると、大川総裁は、趣旨説明の後、下村氏守護霊をまず宇田氏に入れた。

下村氏守護霊は、自分が入ったのが大川総裁ではなく宇田氏の肉体であることに文句を言いながらも饒舌に話し始めた。自身の守護霊霊言が発刊されたことは名誉毀損だと怒り、大川総裁一人が霊言を行っているから霊言は学問的ではないと主張。さらに、安倍晋三首相の次に自分が首相になると豪語した。

霊言をするときは、思いが胸のあたりから湧きあがってきて、それを頭の中の知識や言葉を使って表現します。 ただ、私の場合、霊言の内容は半分以上は覚えていません。霊言中も意識はありますが、自分で考えていないからあまり思い出せないんです」(宇田氏)

左から、スピリチュアル・エキスパートとして霊言を行う宇田氏、質問者4 人、導師兼審神者をする大川総裁。

宇田氏はこれまで、悪魔や地獄霊、偉人の霊など、様々な霊の霊言をしてきた。下村氏守護霊はどんな存在に感じたのか。

「本当にただの政治屋というか、利権屋というか……。 質問者に『総理になったら何をするか』と聞かれたとき、本当に真っ白で何も湧いてきませんでした。 『財政再建』と答えましたが、それが何かも分からない感じでした。むしろ私自身は前職で銀行に勤めていたので、経済や金融について話そうと思えば話せます。ただ、思いが湧いてこないから言葉が出ないんです」(宇田氏)

前に入っていた人について感想を述べる下村氏守護霊

続いて下村氏守護霊を入れたのは栗崎氏。すると女性の体に入ったことに違和感を感じたのか、体や胸を触り始めた。

「このエロおやじ! って思いました(笑)。映像として、自分で自分の胸を触るのはどうかと思い、総裁先生も困っていたので動きは止めました。ただ、それ以上考えると自分の意識が働いて、下村氏守護霊の霊言ではなくなってしまうので、考えないようにしました」(栗崎氏)

下村氏守護霊は、自身の霊言を出されたことに抗議し、不認可の背景に、沖縄県知事選をめぐる政権内での政治取引があったことを明かした。大学不認可の事情に関してあまり知らずに霊言収録に臨んだ栗崎氏だが、核心に迫る内容だった。

私は性格的に、何でも素直に表現するタイプなので、下村さん的には言っちゃいけないこともあったかもしれません。そういう意味で自分の性格が多少影響しているのかなと思います。

ただ、私は絶対に人前で腕を組まないのですが、霊言中ずっと腕を組んでしゃべっていて、自分ではないものが表れていたと感じます」(栗崎氏)

3人目は同じく女性のイシス氏。冒頭、下村氏守護霊は直前の栗崎氏の居心地がよかったと語った。そして、不認可の責任を審議会に押し付け、今回の答申は政局が絡んでいたと説明した。

「入った瞬間、なぜか笑いが止まらなかったんです。ただ、 『取り繕わなきゃ』と思っている感じは伝わってきました。 栗崎さんのときに話しすぎたのでしょうか。感覚としては、地獄的でもなく、尊い感じもしない、『普通のおじさん』でした。

私のときは沈黙が少し多かったと思います。ふっと言葉が出なくなる瞬間があって、そのときは黙って待っているんです。以前、霊言で異言(注5)を話したことがあるので、そのときの自然に言葉が出てくる感覚を大事にしています」(イシス氏)

(注5)学んだことのない言語や霊的指導を受けて話す、一般には理解できない言語。

"胃のなかで"戦っていた下村氏と鶴川氏

4人目の鶴川氏に移す前、大川総裁は、伝道部門の責任者である鶴川氏に下村氏守護霊を入れたら、「葛藤して、"胃のなかで"戦うような感じになる可能性もある」と指摘した。実はこの"戦い"は、数日前から始まっていた。

この霊言の4日前の10月27日の夜、鶴川氏は夢の中で誰かを説得していた。相手が誰かははっきりしなかったが、側に下村氏がいるような感じだったという。夜中に大量の汗をかいて何度も目が覚め、翌日は朝から出勤できないほどだった。

「質問者が下村氏守護霊に対して、私の肉体に入った"居心地"について聞いたとき、あの夜の夢のことが下村氏の側からはっきりと理解できたんです。それは、『こいつ、うっとおしいな!』という私に対する感情です。自分と相手の両方の立場から夢の真実が分かった感じでした」(鶴川氏)

下村氏守護霊は鶴川氏を通じて、過去の霊言について異議を唱え、もっと立派な人だと持ち上げるべきだと言い放った。

自分ではない存在が自分の体を使っている

5人目の磯野氏に入ると、冒頭から機嫌よく話し始めた。安倍政権を長期化させることの重要性を力説し、再び不認可が政治取引だったと語った。

私の推測ですが、陽気だったのは、鶴川さんのときのような責められる感じがなくなって、ほっとしたからじゃないかと思います。下村氏守護霊を入れた感覚としては、中身がない感じでした。 深い哲学や信念があって生きているというよりは、自分が偉くなることを中心に考えている。普通のおっちゃんが、『社長と呼べ!』と言っている感じでしょうか」(磯野氏)

普段の磯野氏はもの静かなタイプ。霊言中の陽気な様子を見て、終了後、複数の人から冗談めかして、「酔っぱらってるみたいでしたよ」と言われたという。

「私自身はまったくそんなことはなかったのですが(笑)。普段の私はリアクションが大きいほうではなく、ちょっと冷めているほうなので、 自分ではない霊がしゃべっている感覚はありました 」(磯野氏)

6人目の竹内氏に入ると、下村氏守護霊は自らの霊言が科学的に検証されてしまっていることへの懸念を示した。

「入るとすぐ『まずい』という言葉が出てきました。はっきりとはわかりませんが、『この試みは困る』と思っているように感じました。以前、偉人の霊を入れたときは、体を"支配"される感じがあったのですが、今回はそこまでのパワーは感じなかったです」(竹内氏)

竹内氏に入った下村氏守護霊は、1人目の宇田氏のとき以上に饒舌だった。間髪入れず質問に切り返す速さとキレは、人気討論番組のジャーナリストも顔負けだ。不認可が政治的判断だったことや自分に責任はないことをくり返し弁明した。

「自分ではない存在が自分の体を使っているという確信はあります。 以前、幸福の科学の信者ではない友人たちに、自分が霊言をしている映像を見せたとき、『これは竹内じゃない』と言っていました。なぜなら、彼らは私のことをよく知っているからです。

また以前、ある記者の守護霊を入れたとき、その記者を知る広報担当者から、『(彼は)その表情をよくする』と言われたんです。私は写真でしか見たことがない人物だったので驚きました。会ったこともない人の表情を演技でつくるなんて、私にはできません」(竹内氏)

下村氏守護霊の個性はずっと同じだった

最後に大川総裁は、幸福の科学は「『正しいと思うこと』はあくまでも『正しい』と言います」と総括。下村氏守護霊の要求には一切応じないことを確認して約180分にわたる収録を終えた。

霊言をする人の知識量や語彙、性格に影響を受けるものの、その発言内容から、下村氏守護霊の個性は一貫していることは明らかだ。 霊言を認めない点や責任逃れの姿勢、票とお金になるかが考え方の基準である点など、過去の霊言とも共通していた(下表参照)。

今回、スピリチュアル・エキスパートたちは取材に対し、主観的に感じたことを語っている。しかし、 下村氏守護霊を入れたときの感覚などには共通点が多かった。また、彼らの証言と霊言からは、霊が考えていることの連続性も見て取れる。 もちろん、霊言もこの取材も事前の打ち合わせや台本はない。

はたして、大川総裁以外の6人による霊言の検証を、下村氏はどう受け止めるか。


守護霊はその人自身の魂の一部

「死んだ人の霊を呼んで霊言をするのは分かるけど、生きている人の『守護霊』を呼んで霊言をするってどういうこと?」

霊の存在を信じていても、そんな疑問を持つ人がいるかもしれない。今回のスピリチュアル・エキスパートによる検証も、地上に生きている下村博文・文科相の守護霊の霊言について行われたものだ。

守護霊霊言の内容は、本人の発言と一致するケースが多いが、違う場合もある。守護霊と本人の関係はどのようなものか。

大川隆法・幸福の科学総裁は、守護霊について、「本人自身の魂の兄弟の一人が守護霊であり、本人を指導している」(注4)という霊的真実を明かしている。

一般的な人間の魂は、リーダー格の「本体」と、そこから分かれた5体の「分身」という計6体の意識によって「魂の兄弟」というグループを構成している。人間は霊界と地上の間で生まれ変わって魂修行をしているが、地上に生まれている魂は、魂全体の一部。つまり、「魂の兄弟」のうち1体が地上の肉体に宿る。

霊界に残された「魂の兄弟」のなかの1体が、地上に生まれている魂を見守り、必要なときに霊的なインスピレーションを与える役割を務める。これが「守護霊」だ(右図)。つまり、守護霊は自分自身の魂の一部だと言える。

これは、心理学で言う「表面意識」と「潜在意識」の関係に近い。心理学的に言えば、守護霊とは、「普段は自覚していない潜在意識」。それゆえ地上の本人が自覚的に行う言動と一致しないこともあり得るのだ。

現在、大川総裁が世に問うている「守護霊霊言」は、本人の「潜在意識」、つまり本音にアクセスしたもの。政治家や企業家など要人たちの本心が明らかになる霊言は、現在進行形の奇跡と言える。

(注4)『 神秘学要論 』(幸福の科学出版刊)

なぜ霊言をする人によって違いが出る?

なぜ霊言をする人によって、言葉づかいや話し方、表現の仕方が違うのか。

大川総裁導師のもとで数多くの霊言をしてきた宇田氏と竹内氏に聞いた。

宇田氏

「例えばグルメ番組で、料理学校の先生とタレントが同じケーキを食べてコメントするとしたら、それぞれ表現が違いますよね。専門家のほうが、視聴者が食べたような気になれるような的確なコメントを言えるでしょう。霊言も、降ろす人の知識や語彙によって、どれだけ正確に伝えられるかが変わります」

竹内氏

「一流レーサーであっても、レーシングカーを運転するのと、軽自動車を運転するのではパフォーマンスが違いますよね。霊言をする人による違いは、車の性能の違いのようなもの。いわば、大川総裁の霊言は一流レーサーがレーシングカーに乗ったような状態ですが、私の場合は運転手は同じでも軽自動車に乗っている感じです。ただ、"車が走る"という行為自体は変わりません。考えていることの筋や性格は誰が霊言をしても同じで、それはきちんと分析すれば分かるはずです」

下村氏守護霊の発言は何回霊言を収録しても一致している

10月31日収録

『スピリチュアル・エキスパートによる文部科学大臣の「大学設置審査」検証(上下)』

8月12日収録

『文部科学大臣 下村博文守護霊インタビュー(2)』

5月23日、27、31日収録

『文部科学大臣 下村博文守護霊インタビュー』

「霊言で学校が建つわけがない」

「『霊言集そのものを学問にする』っていうのは、大学では難しいものがある」

「霊界があるとか、霊がいるとかいうことは、学問的には認められてないんですよ」

「私が判断したと思われるようなことは、判断してないというふうに見せるのが、大事なんですよ」

「専門家たちにお墨付きをもらわないと、私だけでは判断できないところがある」

「政治家の責任を回避するために審議会はある」

「(幸福の科学大学を認可しても)票にならない。金にならない」

「(幸福の科学大学をつくることが)今、政権にとって有利かどうかっていうのは、微妙に計算はある」

「宗教は、票だけ集めてくれて、政治家を尊敬してくれるのがいちばんいいんです。あとは、献金してくれてもいい」


文科省は幸福の科学大学不認可を撤回せよ

文科省による幸福の科学大学不認可の判断は憲法違反である。

まず、文科省は不認可の理由として「霊言は科学的合理性が立証できない」とした。これは国家による幸福の科学の教義の否定であり、 憲法20条に定められた「信教の自由」と、国が宗教に介入してはならないという「政教分離原則」に違反する。

また、同大学が申請していた科目の一部に霊言についての記述があることから、「学問として認められない」とした。しかし、現在の日本の大学は信仰者にとって、安心して学問に打ち込める環境とは言えない。同大学で学びたいという人がいるにもかかわらず、宗教の教義を理由に大学設置を認めないならば、 憲法23条に定められた「学問の自由」が保障されているとは言えない。

下村氏は文科相として不適格

「信教の自由」「学問の自由」といった自由権は、中世ヨーロッパの異端審問と宗教戦争の反省から生まれ、17世紀、イギリスが近代自由主義国家の基礎をつくる中で確立され、多くの近代国家の憲法に盛り込まれてきた。

不認可の判断を下した下村文科相は、これが憲法違反にあたることも、人類が築いてきた近代的精神を無視するものであることも理解していない のだろう。加えて、「霊言は科学的合理性がないため学問とは認められない」ならば、キリスト教神学や仏教学、イスラム法学の他、思想・哲学、歴史学や社会学など学問の多くが否定されるということも理解していないようだ。

さらに下村氏は、自分の守護霊霊言の出版差し止めを迫るなど、言論弾圧まで行っている。

以上を考えれば、下村氏は、日本の文部科学大臣として不適格であると断じざるを得ない。

文科省は、「幸福の科学大学不認可」の判断を撤回すべきだ。