幸福の科学大学の設置を「不認可」とした文部科学省に対して、学校法人幸福の科学学園(理事長・木村智重)は7日付で不認可の処分を取り消し、幸福の科学の設置を認可するように、異議申立てを行った。下村博文文部科学相は、この同学園の異議申立てを却下した。

却下理由として、文科省は、学校教育法第139条の「文部科学大臣がした大学の設置の認可に関する処分については、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てをすることができない」を根拠に挙げた。

ただ、この法規は、あくまでも「慎重な手続き」で行われた処分であることが前提だ。その上で、不服申立てを認めても結局は同じ結果になると予測されることが立法趣旨である。

だが、文科省は設置認可の判断に際して、到底「慎重な手続き」を行ったとは言えない。

幸福の科学大学の設置認可申請の最終答申について、文科省は、霊言に学問性が認められないとしているが、これはそれまでの審議の過程で一切触れられていない論点。霊言の学問性に関する、文科省と学園側の話し合いの場も設けられていない。これでは、不可という結論が先にあり、後付の理由として、霊言の学問性に言及したのではないかと疑われても仕方がない。また、「審査の過程においては、原則として、新たな意見を付し、又はより強い意見に変更することを行わない」という大学設置分科会の審査運営内規の第三条に違反している。

学校法人幸福の科学学園の木村智重理事長は、「今回の審査意見が事実誤認に基づいているとの私達の意見を一顧だにしない杓子定規な文科省の対応は、公僕として極めて不誠実であり、問題があります」と語り、今回の却下に対して憤りを隠せないでいる。

このように、文科省の設置認可判断の過程に重大な問題があることは明らかで、この点、学園側の行政不服審査法に基づく不服申立ては認められねばならないだろう。

こうした一連の対応で、文部科学省自身は「信教の自由」「学問の自由」を侵害するなどの憲法違反を犯しているのを認識し、不認可を撤回すべきだ。(冨)

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2014年11月8日付本欄 【続報】幸福の科学大学 文科省内の記者クラブで会見 「不認可を取り消し、認可していただきたい」

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2014年11月7日付本欄 【速報】設立不認可の「幸福の科学大学」が、文科相に異議申立 「不認可の撤回と、改めて認可を求める」

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