このほど、『プルーフ・オブ・ヘブン』で有名な神経外科医のエベン・アレクサンダー医師が、新刊書『マップ・オブ・ヘブン』を発刊した。前作では、脳死状態で臨死体験をしたことから、「臨死体験は脳が創りだしたものではない」と考えるようになった同氏のリアルな霊界体験が綴られ、全世界で大ヒット。エベン氏は日本のテレビ番組にも出演している。
臨死体験についての英サウスアンプトン大学の研究では、対象となった心臓停止後に蘇生した患者330人のうち、約40%が臨死体験を経験していた事が分かった(7日付テレグラフ紙電子版)。中には、脳死状態であった間に治療室で起きた出来事を克明に描写した患者もいたという。臨死体験は「脳が創りだした記憶だ」という否定論者もいるが、それでは説明がつかない事例が研究され始めており、死後も意識が続くと考える人もいるようだ。
デイリー・ビースト紙(8日付電子版)の紹介によれば、アレクサンダー氏は新刊書で、異なる宗教的信条を持つ読者から寄せられた霊的な体験をもとに、宗派を超えて共通するあの世の様子を描写したという。たとえば、あるイランのイスラム教神秘主義者が見た天国の空は、「地上の空よりも青く、透明で、神秘的で、無限のものに見えた」というように、人間の脳が作り出したとは到底思えないものだったという。
「『洞窟の外』の世界を垣間見たら、全てが永遠に変わってしまう」とアレクサンダー氏は論じる。これは、哲学の祖であるプラトンが、「イデア」についての説明において、「人間は洞窟の奥しか見られないように縛られているようなもので、見ているのは、洞窟の壁に映る影にすぎない。その影の実体こそがイデアだ」と説明したことを踏まえた言葉だ。
つまり、「あの世」「天国」と呼ばれる世界が洞窟の外のイデアの世界を表すと考えれば、その探究は決して非科学的なものではない。そこは、単に「未知なる世界」に過ぎないからだ。
アレクサンダー氏は、「今日の我々にとって必要なのは、プラトンとアリストテレスの精神の良い所を併せ持つこと。こう考えることができて初めて、人々は自身の経験を受け入れ、学ぶことができる」と言う。科学者にとっても、死後の世界という未知なる世界を正面から受け止めて探究することが、真に科学的態度と言えるのではないだろうか。(晴)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『本当に心は脳の作用か?』 大川隆法著
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2013年12月1日付本欄 米脳神経外科の権威が死後の世界を認めたと日本のテレビが紹介