アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイト「38ノース」はこのほど、北朝鮮がSLBMの開発目的と見られる発射台を建設したことを発表した。衛星写真の分析から、日本海側の咸鏡南道(かんきょうなんどう)の新浦(しんぽ)に建設していることが判明したという。
SLBMとは、原子力潜水艦に搭載される核弾道ミサイルのこと。これを搭載して海に潜れば、どこにいるか分からなくなるため、万が一、自国が核攻撃などを受けて司令部が壊滅したとしても、報復のために核ミサイルで反撃できる。つまり、相手に攻撃を躊躇させる「抑止力」となるのだ。現在、核保有国では、核戦略の主力に位置付けている。
北朝鮮はSLBMを搭載するための原子力潜水艦はおろか、大型のディーゼル潜水艦も保有していない。しかし、SLBMは比較的小型の核ミサイルであり、核弾頭の小型化技術がなければつくることはできない。その点から見れば、北朝鮮は小型化技術に、ある程度目途をつけたとも考えられる。