理化学研究所(理研)は、STAP細胞の検証実験に関して中間報告を行い、検証チームが再現に成功していないと、27日発表した。また、同日には不正の再発防止のための「行動計画」も発表。これは、外部識者による改革委員会が「不正行為を誘発する構造的欠陥がある」などと指摘したことを受けたもので、「発生・再生科学総合研究センター」の名前を変え、幹部を交代させ、規模を現在の半分程度に縮小することなどが盛り込まれている。

報告の記者会見では、検証実験の責任者である丹羽仁史・プロジェクトリーダーが、これまで22回実験した中でSTAP細胞の作製に成功していないことを発表。今後、条件を変えて実験を続けるという。また、小保方氏は予備実験の途中であり、9月頃から第三者の立会いのもと、本格的な実験に入る予定であることも明らかにされた。

検証チームが実験に成功していないことで、科学者からは「STAP細胞が存在する可能性は限りなく低い」「税金の無駄ではないか」という意見が上がっている。また、新聞各紙の見出しも「STAP細胞できず」(毎日新聞1面)、「実験22回兆候なし」(読売新聞3面)、「STAPへ冷めた視線」(朝日新聞3面)、「存在しない可能性高く」(産経新聞1面)と、いかにも「STAP細胞はない」という印象を与えるものだ。

ただ、検証チームの責任者である相沢慎一特別顧問は、「発展段階の研究では本人にしかできないことがある。最終的に本人に決着をつけてもらう」と話しており、理研の川合真紀理事も「実験には個人的な手腕が関係する」としている。理研は、STAP細胞の有無を判断するには、小保方氏が実験に参加する必要があるという立場を取っている。

小保方氏自身、4月の会見で、STAP細胞をつくるためにはコツがあることや、誰もが再現可能な最適条件が今後の研究課題であると話している。やはり、小保方氏が自らSTAP細胞を再現できるかどうかが一番の焦点であるべきだ。

STAP論文は、理研の調査委員会によって「不正」があったと認定され、論文も撤回済みだ。しかし、小保方氏にミスがあったのは確かだが、STAP細胞が「捏造」されたものだという証拠はない。科学の発展を望み、優秀な科学者を輩出していくつもりがあるならば、この段階で結論を急ぐべきではない。まずは小保方氏の実験結果を見守る必要があるだろう。(晴)

【書籍関連】

幸福の科学出版 『小保方晴子さん守護霊インタビュー それでも「STAP細胞」は存在する』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1144

幸福の科学出版 『「嫉妬・老害・ノーベル賞の三角関数」守護霊を認めない理研・野依良治理事長の守護霊による、STAP細胞潰し霊言』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1145

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2014年8月5日付本欄 STAP細胞論文共著者 理研・笹井副センター長を自殺に追い込んだマスコミ報道

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2014年6月号記事 これは天才科学者への異端審問だ - それでもSTAP細胞は存在する 優秀な研究者は国の宝

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