安倍晋三首相が9月の第1週に予定している内閣改造で、真っ先に留任を明言したのが、菅義偉・官房長官だった。安倍首相は記者会見で「官邸の要になっている官房長官は、安定的に政策を進めていくうえで、今後とも職にとどまってもらいたい」と述べた。
安倍政権は現在、「集団的自衛権の行使」の閣議決定などで、支持率の低迷に苦しんでいる。ここで内閣を入れ替え、新鮮なイメージを打ち出したいところ。そんな中、菅氏は、麻生太郎・副総理兼財務大臣、甘利明・経済再生担当大臣を"差し置いて"留任を明言されたわけだが、いかに安倍首相の信頼を勝ち得ているかが分かる。
「支持率の低迷」を「会社の業績不振」に置き換え、「内閣改造」を「リストラ」に置き換えてみる。すると菅氏の姿が、組織の中で出世を勝ち取る「サラリーマンの手本」に見えてこないだろうか。
菅氏は、安倍首相や麻生氏のように代々政治家の家系であったり、名家出身というわけではない。秋田県の農家から集団就職で上京し、段ボール工場で働きながら、法政大学法学部法律学科の夜間部に通って勉強した。その後も、衆議院議員の秘書や、横浜市会議員などを経て、現在の「内閣官房長官」の座をつかんでいる。
そんな菅氏は、どのような仕事論を持っているのか。テレビなどで報じられる記者会見を見ても分かるように、菅氏は普段から言葉に無駄がなく、失言もしない。マスコミも取材に苦労しているようだ。ましてや、自分自身のことなどなかなか話さないだろう。
ところが、大川隆法・幸福の科学総裁は2013年8月、菅官房長官の守護霊を呼び、菅氏の本音を引き出している。この霊言では、安倍政権の今後を探るという趣旨であったが、菅氏の「仕事の流儀」も聞くことができた。
菅氏の守護霊は「私の人生のポリシーは、基本的には『忠義』なのです。封建的なものかもしれないけども、意外に、儒教的なものもあるのかもしれません。これは、日本の美徳のなかで、失われたものの一つかと思うんですけどね」と語っている。また、「私なんか、明日、東京都水道局勤務になったとしても、まあ、淡々と仕事をやるんじゃないかと思いますよ」と、名誉心のために仕事をしているわけではないことを明かした。
また、菅氏の守護霊は、菅氏本人が現在、「主君(安倍首相)」になんとしてでも憲法改正を成し遂げてもらうために、「黒子」に徹して、時には批判も受ける覚悟で仕事をしていると話している。
NHK大河ドラマで取り上げている黒田官兵衛も、豊臣秀吉への忠義を尽くしたことで出世。その豊臣秀吉も、織田信長への忠義を尽くしたことで出世した。そして菅氏も、首相への忠義を尽くすことで、長く官房長官を務めている。自己主張を抑え、上司や会社に「忠義」を尽くすことの意味は、現代も色あせていない。
やや「深謀遠慮」に過ぎるところはあり、菅氏の敵を作らないやり方は、外交や歴史問題において最良とはいえない。しかし「仕事の流儀」として見た時には、多くのサラリーマンの手本となるかもしれない。(光)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『誰もが知りたい菅義偉官房長官の本音』 大川隆法著
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