保守系の英紙「デイリー・テレグラフ」で、同紙のエディターのアンブローズ・エヴァンズ・プリチャード氏がこのほど、欧州連合(EU)に対する懐疑的な意見を掲載している。

5月に行われた欧州議会議員選挙で、EUからの脱退をねらうイギリスの独立党が、イギリスに割り当てられた議席数の27.5%を獲得。故サッチャー首相が率いていたトーリー党もEUに対して懐疑的であることから、「もはや英国は、欧州の文明実験の一部ではない」とした。

思えば、イギリスが1992年のマーストリヒト条約を否決し、ポンドを廃止して単一通貨ユーロを導入することを拒んだ時点で、こうなることは分かっていたという。現在の南欧州で見られる経済的停滞を見れば、イギリスの条約否決は賢明であったかもしれない。