中国にのみ込まれる危機にさらされている台湾で、2016年初めに行われる総統選を控え、早くも候補者選びが本格化していることを、24日付日経新聞が報じている。
記事によると、8年ぶりの政権奪還を目指す最大野党の民進党では、前回2008年の総統選で敗れた蔡英文・前主席が本命視されており、馬英久総統率いる与党・国民党では、朱立倫・新北市長を軸に調整が進みそう。4月時点の支持率は、民進党23.3%、国民党20.7%で、民進党がやや上回っており、総統選で最大の争点は、やはり「中台関係」という。
台湾では3月、中国との「サービス貿易協定」の発効に反対する学生を中心とする市民約50万人が、大規模なデモを実施した。こうした「対中スタンス」の打ち出し方を間違えば、総統選では命取りとなるだろう。
その総統選の試金石となるのが、今秋に行われる、統一地方選である。