2014年7月号記事

The Liberty Opinion 2

STAP論文の小保方氏に不正認定

理研は人類に貢献する研究者を潰してはならない

5月8日、「再調査は不要」として小保方氏の不正を確定した理研の記者会見。写真:東洋経済/Aflo

STAP細胞の論文不正をめぐる問題で、理化学研究所(理研)の調査委員会は、小保方晴子ユニットリーダーの不服申し立てを退け、「研究不正が認められるのは明らか」として、「再調査は不要」という結論を出した。

5月8日の記者会見で調査委は、「調査委の判断は、STAP細胞の有無とは関係ない」とした。これは、STAP細胞が実在するか否かという最も大切なマター(内容)は無視して、論文のマナー(作法)の問題のみで小保方氏を切り捨てると宣言したに等しい。

しかし、STAP論文の価値は、これまでにない方法で万能細胞を作ることができるという現象の報告そのものにある。 論文の共著者の一人である笹井芳樹氏も4月の会見で、「STAP現象を前提にしないと説明できない現象がある」と話すなど、研究を進める価値については認めている。