理化学研究所(理研)発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹・副センター長が16日、東京都内で記者会見を開き、STAP細胞に関する一連の問題について、「多くの混乱とご心配、疑惑を招いたことを心からお詫びする」と謝罪した。笹井氏は、小保方氏の論文の共著者の1人。

会見で笹井氏は、小保方晴子氏の論文について、撤回が適当という見解を改めて示した。その上で、STAP細胞の検証が必要であり「STAP細胞は、検証する価値の高い仮説」と話した。また、自身が研究に関わったのは、2013年3月に論文をネイチャーに投稿する以前の3カ月間で、論文の修正や追加実験に参加したと語ったが、理研の調査委員会が指摘するデータの「改ざん」「捏造」については、直接的な言及は避けた。

質疑応答で本誌記者は、「小保方氏は会見で、論文の撤回は結果の否定になると話していたが、どう考えるか」と質問。これに対し、笹井氏は「そういう考え方があることは理解できる。それを考えても、この論文についてはあまりにもインパクトが大きい。その重要性を考えたとき、より高いレベルの検証が必要と考えた」と、あくまで論文を撤回した上で、検証実験が必要であるという主張だ。

一方、小保方氏の米ハーバード大留学時代の指導教官で、論文の主要執筆者であるチャールズ・バカンティ教授は、一貫して論文の撤回に反対している。15日に京都市で行われた講演の中で、バカンティ氏は小保方氏に対し、スライドで「(ハーバード大のある)ボストンに戻っておいで」と呼びかけている。

理研の調査委は、小保方氏の論文を「改ざん」「捏造」とし、笹井氏も曖昧な返答に終始するが、論文の不備やミスが、結論に影響するものでない以上、STAP細胞の存在が否定されたわけではない。

今後、世界の研究者たちがSTAP細胞を再現できるようになり、それを人々の役に立たせる技術にまで高めていくには、一定の時間を要する。そのためには、発見者である小保方氏が、落ち着いて研究を進められる環境が必要だ。日本の科学界やマスコミが、重箱の隅をつつくようなことばかり続ければ、小保方さんのような優秀な科学者は日本に居られなくなる。

笹井氏をはじめとする理研関係者や論文の共著者たちは、論文を撤回させて小保方氏の功績を白紙にするのではなく、生物学の常識を覆しうる大発見を守りながら、一刻も早くSTAP細胞の研究を発展させる道を探るべきだ。(晴)

【関連書籍】

幸福の科学出版 「小保方晴子さん守護霊インタビュー それでも「STAP細胞」は存在する」 大川隆法著

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