JR東日本は3日、イギリスで計画されている高速鉄道「HS2」の運営会社と、コンサルティング契約を結んだことを発表した。今後、鉄道建設に関わる技術や、駅の運営などの面でアドバイスを行うという。

だが実は、このHS2の建設そのものについては、まだ受注する国が決まっていない。つまり、今回の契約の意義は、HS2の受注獲得の足がかりとなることにある。

HS2は、ロンドン、イギリス中部のバーミンガム、北部のマンチェスターを結ぶ、イギリス版「新幹線」とも言うべき、大規模なもので、総工費は7~8兆円と言われている。

会見で、JR東日本の冨田哲郎社長は、受注への意欲を見せたが、近年、日本の鉄道技術が、世界に輸出される流れが加速している。たとえば昨年は、JR東日本、丸紅、東芝がタイの都市型鉄道建設を、日立がイギリスで鉄道車両270両を、同じく日立がベトナムで鉄道設備一式を受注することが決まっている。