小野寺五典防衛大臣は、アメリカのヘーゲル国防長官と4月6日に会談する予定だ。会談では、1997年以来となる日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直しなどについて話し合われる。

このガイドラインは、日本が攻撃された場合、自衛隊と米軍はどう行動するかの指針となるもので、これまではおもに朝鮮半島有事を想定していたが、今回、軍拡を続ける中国を想定して見直すという。こうした動きに加えて、安倍晋三首相は集団的自衛権の行使容認を進める方針を示しており、より強固な日米同盟の構築を目指している。

今、日本が最も懸念している問題は、尖閣諸島を含む離島が、中国軍に占領されることだ。だが、本誌でも再三指摘しているように、尖閣諸島を含む離島防衛の根本的な問題は、中国に「奪われる前にどうすべきか」ということであって、「奪われた後にどうすべきか」ではない。