幸福実現党は18日、4月に行われる衆院鹿児島2区補選に、松澤力(まつざわ・いさお)氏を候補として擁立すると発表した。この補欠選は、「徳洲会グループ」の選挙違反を受けて辞職した徳田毅元衆院議員の欠員に伴うものだ。

松澤氏は鹿児島市出身。ローソングループを経て、2011年に幸福の科学に奉職。大川隆法・幸福の科学総裁が創立した、政治家のプロを養成する「HS政経塾」の4期生で、現在、党鹿児島県本部副代表をつとめる。

同日、松澤氏は鹿児島県庁記者クラブで出馬会見を行った。冒頭に経済政策として、消費増税に反対の立場から、「一人ひとりの暮らしと雇用を守るために、消費増税をストップする」と発言。逆に減税路線を取り、「鹿児島の底力」を生かした経済成長を実現する、というビジョンを語った。

また鹿児島2区は、中国の軍事膨張の危機に瀕する奄美諸島など南西諸島の一部を擁する。松澤氏は「日本の誇りと離島の安全、平和な暮らしを守るために、『河野談話』の見直し、離島の島嶼防衛の強化が必要」と訴え、国防強化や、中韓との歴史問題の早期解決に尽力する決意を述べた。

幸福実現党は12年の衆院補選と総選挙の際、鹿児島3区に松澤氏を擁立し、各党の中で唯一、管内の九州電力川内原発再稼働を推進した。

今月13日には、原子力規制委員会が川内原発1、2号機の再稼働に向けての審査を優先的に進めることを発表。今年夏の再稼働を目指すことになったが、自民党は、12年の衆院選では世論を意識して原発再稼働についての姿勢を曖昧にしたまま、「ステルス作戦」を取った。政権奪還後にはじめて「原子力規制委が安全を確認した原発から再稼働する」と表明し、幸福実現党の主張ににじり寄った。現実の政治の方向性を示し、世論を動かしているのは幸福実現党の主張であり、その先見性の実績はすでに明らかになっている。同党への支持が今後どのように広がるか注目だ。

なお、18日の時点で出馬を表明しているのは、自民党新人の金子万寿夫氏と共産党新人の三島照氏、無所属で元民主党衆院議員の打越明司氏の3人。無所属の山本太郎氏は同日、「新党ひとりひとり」を結成し、公募で候補者を選ぶ考えを明らかにしている。(晴)

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