衆院を通過し、現在審議中の「特定秘密保護法案」について、幸福実現党が声明を発表した。声明文の要旨は以下の通り。
- 特定秘密保護法案の是非が議論を呼んでいるが、幸福実現党としては同法案の早期成立を強く求める。
- 中国が、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を一方的に設定するなど、緊迫した北東アジア情勢のなか、関係国との連携を深めるために、「スパイ天国」と揶揄される状況を放置することは危険である。
- 「知る権利」が侵害されるとの批判もあるが、国の安全保障か報道の自由かの保護法益を比較すれば、同法案の法律を急ぐべき。
- 周辺の核保有国が日本に対する侵略の意図を隠さない以上、同法案は積極的な平和創出に向けた「応戦準備」に意義付けられる。
同法案については、一部マスコミや学者などがアンチキャンペーンを張っているが、日米連携を強める前提となるのがこの法案だ。「日本と軍事情報を共有したらすぐに漏洩する」という不信感を払拭するためには、成立を急がねばならない。
ただ、この法案は情報を漏洩した側のみならず、情報を得た側も処罰されるということで、「国民の知る自由や報道の自由を奪うのではないか」との議論もある。特に、現時点で政府が秘匿する40万件を超える「特別管理秘密」を、本法案で機密保護の対象となる「特定秘密」に移行させる方針との報道を受けて、「40万件もあり、何が罰則の対象となるか分からないではないか」という反対が根強くある。
法律の基本ルールとして「ある行為を犯罪として処罰するためには、犯罪とされる行為の内容と刑罰をあらかじめ、明確にすべき」という「罪刑法定主義」の原則があるが、これに反するのではないかという批判だ。
そこで、幸福の科学の大川隆法総裁が、東大を首席で卒業し、34歳の若さで東大教授となった故・藤木英雄氏の霊を招霊し、刑法学者の立場からこの法案についての見解を聞いた。
それが、現在、全国の幸福の科学の精舎・支部・拠点で開催されている「『特定秘密保護法』をどう考えるべきか―藤木英雄・元東大法学部教授の緊急スピリチュアルメッセージ―」である。
藤木元教授の霊は、「マクロの目で見たら秘密保護法は推進すべき」との立場を明らかにし、「罪刑法定主義」の原則についても、刑法学者の立場から以下のように説明した。
「建前はあるが、罪刑法定主義というのは、全員(法律を)知っていると見なしているわけではない。細かい条文で懲役何年になるということを全員知っているわけではないことは分かっている」
そのため、司法手続の過程において「どの程度の社会的法益を犯したかの決着はつけられるべき」であるとして、世論的に見て、「これを漏らしたらスパイだ」と認定しても問題ないという案件でなければ有罪とはされないと、処罰の恐怖を煽りすぎる反対論者を牽制した。
その他、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の艦艇に衝突した映像を隠そうとした民主党政権のように、時の政府にとって都合の悪い情報を隠そうとした場合についての考え方や、国益を理解しないマスコミへの苦言も語っている。
本霊言を受け、本誌も以下のように号外を発行したが、詳細は是非、お近くの幸福の科学の精舎・支部・拠点でご覧いただきたい。
「知る権利」や「報道の自由」への配慮は重要だ。ただ、「知る権利」や「報道の自由」を守って国が滅びたということがないよう、冷静な議論が必要だ。
また、安倍政権も、「国家を守りたい」という政治的信念をもっているなら、集団的自衛権の議論とあわせ、本法案の意義と必要性を正々堂々と国民に説明することを求めたい。(佳)
【関連サイト】
幸福実現党公式サイト 「特定秘密保護法案の今国会成立を求める(党声明)」
http://info.hr-party.jp/press-release/2013/2527/
【関連記事】
2013年11月30日付本欄 「保護法案」に反対する時代錯誤な東京新聞 「報道の自由」で中国スパイを守る?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7016
2013年11月9日付本欄 政府は法案の必要性を正々堂々と説明せよ 特定秘密保護法案に高まる不安