中国広東省の日刊紙「新快報」は、23日付の1面に「請放人(釈放してください)」という大見出しを掲げ、隣接する湖南省の公安当局に拘束された同紙記者の釈放を求める記事を掲載した。厳しい言論統制下にある中国メディアが、公安当局への要求を紙面で掲載するのは極めて異例のこと。24日付各紙が報じた。

記事によると、拘束されている新快報の記者は、湖南省長沙市の建機メーカーによる不正疑惑を十数回にわたって報じ、これに対しメーカー側が反論して記者を告訴。長沙市の公安当局が18日に記者を拘束した

中国では今年1月にも、同じ広東省の有力週刊紙「南方週末」の論説記事が当局によって差し替えられ、メディア統制に対する批判が高まった。また、今月20日には、自治が認められているはずの香港で、テレビ局新設を申請した企業に香港政府が放送免許を交付せず、明確な説明がなかったことに対する激しいデモが起き、約8万人が参加した。

習近平体制下の中国では、言論統制が一層強まっており、今月12日には、中国国内の新聞やテレビなどの記者25万人に対して、記者証の交付にマルクス主義などを学ぶ研修と試験を義務付けることを発表した。

だが、言論の統制にも限界がある。とくにインターネットが発達した現在、記事の差し替えが行われても、そうした事実がネットで明るみになれば、統制すればするほど当局への批判が高まるという逆説に陥っている。

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『未来創造のマネジメント』の中で、中国と共産主義思想を共有していた旧ソ連の崩壊について、「『グラスノスチ』(情報公開)を行ったところ、あっという間にソ連が崩壊してしまいました。それと同じようなことが、アジアでも、これから、おそらく起きてくるであろうと思います」と指摘している。

また、大川総裁は2011年に香港で説法を行い、「香港が中国を変えよ。中国を香港化せよ。それが、あなたがたの使命だ」というメッセージを発信した。香港で民主化を求める40万人規模のデモが起きたのは、この説法から2カ月後のことだ。そして、くしくも今回、事件が起きた広東省も、香港と隣接した位置にある。

中国における「言論の自由」をめぐる戦いは、次第に広がりを見せている。中国政府、並びに習近平政権は、天安門事件のような悲劇を繰り返すことなく、国民の自由を制限することのない近代的な民主主義国家に生まれ変わるべきだ。(紘)

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