新幹線でも1時間40分かかる東京―名古屋を40分でつなぐ、リニア中央新幹線の停車駅の位置が判明した。JR東海は正式には19日に発表する予定で、2014年度の着工を目指すという。5日付各紙が報じた。

ターミナル駅は東京都の品川駅と、名古屋市のJR名古屋駅。中間の停車駅は、神奈川県のJR橋本駅付近の地下、山梨県甲府市大津町付近、長野県飯田市、岐阜県のJR美乃坂本駅の合計4カ所になる。

リニア開通後は中間駅のある県の経済が活性化し、観光や出張といった旅行者も増えることが見込まれている。

また、リニア新幹線を日本で走らせるだけでなく、海外へ輸出する計画も進んでいる。

菅義偉官房長官は3日、先月末から試験運転を再開した山梨リニア実験線の試験運転に乗車し、「(最高時速505キロメートルでも)シートベルトも必要なく、普通の新幹線に乗るような感じだった」「(2月の日米首脳会談で)オバマ大統領に非常に興味を持っていただいた」と、アメリカへの輸出に対する意気込みを語った。

海外への高速鉄道の売り込みでは各国がしのぎを削っているが、中でも日本の高速鉄道の技術力の高さは、新幹線の開業から約49年間、脱線などによる死亡事故が一度も起きていないことから明らかだ。

日本でリニアが開通するのは東京―名古屋が2027年、名古屋―大阪は2045年になる予定。しかし、リニアを輸出産業に育てるためにも、日本経済を活性化させるためにも、東京―名古屋のリニア開通は前倒しで実現してほしいものだ。(居)

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2011年11月25日付本欄 JR東海社長 リニア「工程進める体制整った」

http://the-liberty.com/article.php?item_id=3338

2009年8月号記事 ニッポン繁栄 8つの提言【4】リニアと宇宙旅客機で世界を結び交通革命を起こせ!

http://the-liberty.com/article.php?item_id=645