中国が、フィリピン近海の実効支配を進めている。

フィリピン海軍は8月31日、中国がフィリピン近海、南シナ海のスカボロー礁にコンクリートブロックを設置した様子を撮影した。フィリピン国防省が3日に発表したもので、フィリピンはブロックが中国軍の施設建設に使用されるとみている。

スカボロー礁はフィリピンが実効支配してきたが、中国も領有権を主張し、対立を深めてきた。中国は、1990年代後半から周辺海域への領海侵犯を繰り返しており、2012年4月には、同海域に複数の中国船が停泊を始めるなど、実効支配を進めている。

フィリピンでは1990年代初め、反米活動の高まりで米軍が撤退。しかし、中国の侵出を踏まえ、フィリピンはアメリカとの関係を再び強化し始めており、今年中にも新たな軍事協定を結ぶ見込みとなっていた。

日本でも尖閣諸島への中国の領海侵犯が問題となっている。大川隆法・幸福の科学総裁による霊言では、筑紫哲也霊や菅義偉官房長官守護霊など、複数の霊人が、尖閣への侵攻より先にフィリピン侵攻が起こる可能性を指摘している。

その中の一人、石原慎太郎守護霊は「フィリピンは、もう、中国の軍事基地をつくられるのは、ほぼ確実だよな」「海南島と、フィリピンの南沙諸島の基地とで挟めば、台湾だって、沖縄だって、取れないことはないと思うなあ」(『石原慎太郎の本音炸裂』)と語っている。

つまり、中国がフィリピン周辺に軍事基地を作れば、「日本包囲網」を作ることができるということだ。フィリピンが簡単に中国に侵攻されてしまえば、尖閣諸島も同様の運命をたどる可能性は高まるばかりである。アジアの平和を守ることはもちろん、日本の国益のためにも、日本はフィリピンを見捨てるわけにはいかない。

アメリカはフィリピンと軍事的協力関係を再構築しようとしているが、シリアの内戦で介入が遅れている例もあり、有事の際にも、どのタイミングでの介入になるかは不透明だ。日本はフィリピン有事の際にどう行動すべきか、現時点で検討しておかなければならない。少なくとも、アメリカとともに軍事行動を取るための準備として早急に憲法解釈を見直し、集団的自衛権を行使できるようにすべきだ。(晴)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『誰もが知りたい菅義偉官房長官の本音』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『筑紫哲也の大回心』 大川隆法著

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