2013年10月号記事

「借金1000兆円? それがどうした」 (Webバージョン)

(2013年9月15日 Webバージョンにて再投稿)

(1)日本の財政破綻はあり得ない

「日本は世界一の借金大国」?

安倍晋三首相が迷っている。予定通り来年4月から消費税率を8%に上げるべきかどうか。

最も増税したい人たちは財務省だ。麻生太郎財務相に「増税は国際公約」と言わせ、日経新聞には「景気は底堅い」と書かせる。

財務省の言い分は、「国の借金は1000兆円を超えた。世界一の借金大国だ。増税しないと財政破綻してしまう」というものだ。

財政破綻とは、政府として借金を返せなくなること。その危機を旧大蔵省は1980年代初めから言い始め、95年には当時の武村正義蔵相が「財政破綻宣言」を行った。このときの政府の借金残高はたかだか225兆円。

かれこれ30年も同じことを言い続けながら、その通りにならないということは、財務官僚自身もさぞ不思議に思っていることだろう。