このほど、内閣府の経済財政に関する中長期試算が明らかになった。内容は、予定通り消費税を引き上げた上で、名目3%の経済成長を維持しても、政府の掲げる目標である「2020年までに基礎的財政収支を黒字化する」は達成できないというもの。増税を取りやめるどころか、歳出削減も積極的に行わなければならないという(1日付日経新聞)。つまり、「増税は不可避」であることを主張するための数値だ。
これに先立つ7月30日、日銀の黒田東彦総裁は、消費増税をした場合にその年の経済成長は、たった「0.7パーセント」しか押し下げられないという試算を示しているが、内閣府や日銀が出す様々な試算は、その多くが「増税やむなし」「成長頼みの財政再建は困難」という結論を導くものとなっている。
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