都議会が7日に閉会し、各党は23日投開票の都議選に向けて動き出した。その中で、自民党、みんなの党が3日に都議選の公約を発表したが、これらが幸福実現党の2009年の都議選の公約によく似ている。

具体的に、今回の自民党都連の公約「東京を世界で一番の都市に!」の内容を見てみよう。(以下、同党政策パンフレットより抜粋)

  • 思い切った規制緩和や『東京ものづくり集積特区』により、がんばる中小企業の成長戦略を策定・実現します
  • 羽田空港や東京港の機能を強化し、世界の都市間競争を勝ち抜きます
  • 鉄道の連続立体交差化を進め、スムーズで安全な道路交通を実現します

また、みんなの党の公約には次のようなものがある。(以下、同党アジェンダより抜粋)

  • 都営、東京メトロの早期経営統合・深夜営業
  • 都バス運営の民間開放により、終電後も走るナイトバス
  • 羽田空港のハブ空港化

そしてこれらは、2009年、前回の都議選での幸福実現党の公約「『世界ナンバーワン都市・東京』を実現します」に驚くほどよく似ている。(以下、同党マニフェストより抜粋)

  • 資金繰りに困っている企業を徹底支援
  • 羽田空港、地下鉄、山手線などを24時間体制にし、駅や空港周辺の飲食店や商店などで24時間営業を増やし、大量の雇用を創出します
  • 羽田空港を国際空港化し、東アジアのハブ空港として本格的に稼働させます
  • 首都高速道路の渋滞する区間を2階建てにし、渋滞の激しい踏切や交差点を立体交差化します

2009年の前回の都議選で幸福実現党は10名の立候補者を擁立したが、マスコミ各紙はほとんど報じなかった。だが両党は、しっかりと幸福実現党の公約を研究して、真似してきたということだろう。

現在、安倍晋三首相の支持率は70%前後と高いものの、自民党は最近の地方選で自民党系候補が敗退するケースが続いている。7月の参院選直前の都議選は、参院選を占うものともなるためか、安倍首相は休日返上で応援に回っている。

安倍首相が行った「アベノミクス」と呼ばれる金融・財政政策は、以前から幸福実現党が主張していたものの真似だが、市場は大きく反応し、安倍首相の支持率上昇につながった。自民党は都議選でも幸福実現党を真似して支持を高め、参院選への布石としたいのかもしれない。

4年経って都議選レベルでも公約を真似される幸福実現党は、その先見性の高さ、幅広さを改めて証明する形になった。(居)

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