東日本大震災と福島第1原発事故の発生1年後以降に、「震災関連死」として亡くなった福島県の35人の死亡原因が、避難生活の肉体・精神的疲労と、避難生活での移動中の肉体・精神的疲労によるものだったことがわかった。復興庁が29日、まとめた。はっきりしているのは「この中に、放射線で亡くなった人は一人もいない」という事実である。
亡くなった35人の8割は70歳以上で、29人は何らかの既往症があり、1人は自殺だった。病気を抱えた高齢者が長引く避難生活で身も心も弱り疲れ、亡くなったケースが多かったわけだ。彼らは一人残らず「住み慣れた我が家に帰りたい」と願っていたことだろう。
「きちんと放射線量を調べていれば、福島の人々は事故から数カ月後には帰宅できたはずです」
そう話すのは札幌医科大学の高田純教授(放射線防護学)。高田教授は震災1カ月後に原発の敷地の目の前で放射線を計測したデータなどに基づき、「福島で健康被害は絶対に起きない」と断言する。ところが事故後の民主党政権とマスコミは、屋外の放射線量を示す「空間線量」と、人が実際に受ける「外部被曝」を混同して大騒ぎした。「民主党政権は非科学的に、雑然と、無責任に人々を避難させたわけです」(同教授。下記関連記事参照)。
だが大手マスコミは、同教授のような「福島は安全だ」という科学的見解を一秒も一行も報じない。これに関して幸福の科学の大川隆法総裁は、次のように指摘している。
「マスコミは、正確な科学的知識に基づく判断ができていないし、報道もしていません。なぜかというと、商売上の理由があるからです。実は、悪い話が大きければ大きいほど、マスコミは儲かります。人間には、『悪い情報に反応し、よい情報にはあまり反応しない』という傾向があるため、マスコミは、よいことは小さくしか報道せず、悪いことは大きく取り上げるのです。『人々の恐怖を膨らませることによって、商売が繁盛することになっている』という意味では、これは一種の『恐怖産業』といえるでしょう」(下記関連書籍より)
政府が放射線量をきちんと調べ、マスコミが正確な報道をしていれば、福島県民は原発事故から数カ月後には帰宅でき、35人は避難生活で命を落とさずに済んだことだろう。これが「行政被害」「報道被害」でなくて何だというのか。
29日付東京新聞は35人の死を「全員が原発関連死」とセンセーショナルに報じ、同朝日新聞は「震災が命縮めた」としているが、当時の政府関係者とマスコミこそ、非科学的な避難と商売のための報道で35人の「命を縮めた」ことの責任を取るべきだ。その償いのためにも、政府は今すぐ福島の「安全宣言」を出さねばならない。(司)
【関連記事】
2013年5月号記事 福島は安全だ 今すぐ我が家に帰ろう‐反原発にだまされるな
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5792
【関連書籍】
幸福の科学出版HP 『されど光はここにある』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=920