昨年12月に国連科学委員会で「100ミリシーベルト以下の放射線の被曝は大した問題ではない」「福島第一原発の事故による健康被害はない」という報告書が発表された。このことについて取り上げた、11日付Forbes.comの記事を紹介したい。

記事の概要は以下の通り。

  • 国連科学委員会(UNSCEAR)は、福島の原発事故による識別可能な人体への影響はなかったと結論づけている。
  • 現在、表土や落ち葉の除去に費やされている膨大な無駄な資金は、深刻な汚染状況にある福島原発付近の除染に集中投資すべきだ。
  • 日本政府は真剣に原発再稼働の準備を始めるべき。
  • 100ミリシーベルト以下の被曝にも健康影響があると誤って仮定したことによる経済的・心理的負担は、ただでさえストレスが溜まっていた日本国民には著しく害が大きかった。今後もその仮定を続けるならば、それは犯罪行為になる。

また、この記事に続き、Forbes.comは20日にも、「Fear Of Radiation-It's All In The Noise(放射線の恐怖―要するにそれはノイズ)」の記事で、以下の事実を紹介した。

  • 日本の原爆被爆者のうち生存者について、被曝線量と発がん者数の関係をグラフにしたものがある。これによると、100ミリシーベルト以上の被曝の場合は被曝線量に比例して発がん者数が多くなるが、100ミリシーベルト以下では関係性がみられない。放射線の影響は、環境要因や遺伝子など、死をもたらしうる他の要因に埋もれて消えてしまう。
  • ヒラリー・クリントン氏は国務長官時代の4年間を通し、飛行機に乗っていたことで通常よりも17.4ミリシーベルト多い放射線を浴びた。これは大したことのないことであり、誰も気にしていなかった。放射線よりも、長距離移動による肉体的なストレスの方が彼女の健康に悪影響だっただろう。

福島県の人体への被害がこれだけ小さいということは、日本ではほとんど報道されていない。逆に放射能被害を過大に報道し、日本全体に「原発アレルギー」をまき散らしたマスコミ報道はまさに「犯罪行為」だ。日本のマスコミは今からでも大々的に「人体に被害はない」ということを報道し、日本全国民に謝罪すべきだ。(晴)

【関連記事】

2012年11月号記事 放射能これだけ知れば怖くない最終回─放射線防護学の第一人者「高田純教授」

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4910

2012年9月16日付本欄 福島原発事故 人体被害の小ささをもっと大きくアピールせよ

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4867

【参考書籍】

幸福の科学出版HP 『放射能・原発、これだけ知れば怖くない! 』 高田純著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=762