2012年の全国の自殺者数が2万7766人となり、15年ぶりに3万人を下回った。本誌でも2003年春以降、全国の読者と協力して、「自殺を減らそうキャンペーン」を行ってきた。今回の減少を喜びつつ、今後とも「なぜ自殺がいけないのか」という霊的真実を広めていきたい。
17日に発表された警察庁のまとめによると、2012年の自殺者数は前年より2885人減少し、2万7766人。内訳は、男性が1万9216人で、女性が8550人。減少したのは38都道府県で、減少人数が多い順では、東京都が360人減の2760人、神奈川県が228人減の1624人、大阪府が204人減の1720人となり、都市部での減少が目立っている。
自殺者数については、1998年に3万人を超え、2003年には3万4000人の過去最悪を記録。近年、減少傾向に入り、今回1997年以来、3万人を下回った。
各マスコミは減少の要因について、「背景には、自治体や民間団体による自殺防止対策の広がりがある」(読売新聞ネットニュース)、「内閣府は『経済環境が底打ちした影響があるのではないか』(自殺対策推進室)と見ている」(NHK)などと伝えている。
本誌では、自殺者数が過去最悪を記録する前の2003年春に、「自殺を減らそうキャンペーン」をスタートさせた。全国の読者と協力して、街頭でどんなときに自殺を考えてしまうかなど様々な角度でアンケートを実施し、経済問題や家庭問題などに関する記事を掲載。霊的真実に照らして、「なぜ自殺がいけないのか」を広く訴えてきた。
なぜ自殺がいけないのか。その主な理由は次の通りだ。
- 人は肉体が死んでも霊となって生き続け、自殺してもその心境が続くため、楽にはなれない。この世は魂を向上させる場所であり、苦難困難は魂を磨くために用意されているものなので、そこからの逃避は魂の進歩を遅らせることになる。
- 自殺をしたら、原則として本来の寿命が尽きるまでの期間、地上をさまよう。その間、死んだことが分からず、霊でありながら自殺を繰り返す人もいる。さらに、同じような悩みを持った人に取り憑いて、自殺に引き込んでしまうことも少なくない。
つまり、自殺は、亡くなった後も苦しみ続けるだけでなく、他人に取り憑くなどして不幸を拡大した場合は、その罪も加わって、長期間、地獄で反省しなければいけなくなる。本誌や本欄では、こうした霊的真実を訴えながら、引き続き、自殺者を減らす努力を続けていきたい。(格)
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2006年8月号本誌記事 ストップ!自殺者3万人時代
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=361
2011年5月26日付本サイト
【動画】自殺防止ドラマ「自殺してはいけない本当の理由 -After Suicide-」「死ねば楽になれると思ったら……」