12日付朝日新聞で若宮啓文主筆が、「65歳となる今月16日に朝日新聞社を退く」ことを表明した。今、朝日新聞社の中で一つの時代が終わろうとしている、その象徴的な出来事かもしれない。
若宮主筆は同日付朝刊1面で、「『改憲』で刺激、避ける時」と題して署名入りで論説を掲載。また15面全面を使って「私の見た政治の40年」と題して40年間を振り返っている。
論説は、「もしかすると本当に憲法9条が変わり、国防軍が登場する日は遠くないかも知れない」と始まり、「9条を改めることがすべて危険だなどとは思わない。それは朝日新聞にとっても悩ましい問題だった」と、憲法改正について社内が揺れていることを告白している。
若宮主筆は1948年生まれの「団塊の世代」。1970年に入社しているから、まさに安保闘争で日本が揺れていた頃、左翼の牙城である朝日に入った。その世代が日本の左傾化に大きく力を尽くしたのは明らかだ。
だが、自民党政権が敗れて朝日の「念願」だった民主党政権が誕生したものの、3年半で無残な崩壊をし、朝日が最も嫌うタカ派の安倍晋三氏がなんと首相にカムバックした。その民主党政権の時代に中国による日本侵略の意図が明らかになり、国防問題が頻発。「憲法改正」はもはや国民の多くが当然と考えるようになった。
若宮主筆の引退は、「左翼・朝日」が終わる象徴ではないのか。すでに朝日の論調はかつての左翼一辺倒の勢いはなく、中国に対しても厳しい論調が目立つようになった。
昨年9月30日に発刊された『朝日新聞はまだ反日か―若宮主筆の本心に迫る』(大川隆法著・幸福の科学出版)で、若宮氏の守護霊はこう語っていた。
「『憲法を守るために朝日が頑張る』というところについては、内部にそうとうな議論があって、『もう守り切れない』という意見が強いんだ。若手を中心に、すごく強くなってきている」「だから、私も年を取ったのかなあと思ってね」「(幸福の科学に対して)反対の考え方を持っている人も当然いるけれども、一定の尊敬の念を持っている人も半分ぐらいはいる」
若宮氏の守護霊は、正直にこう認めた。朝日の内部から「改革」がすでに始まっているのだ。若宮氏の守護霊はこうも述べた。
「朝日には"原罪″があるんだよ。先の戦争で『主戦論』をぶって、国民を三百万人も死なせた罪。これを悔いているからさ。その原罪があるために、先頭を切って『軍国主義化』みたいなのを進めることは、なかなかできないんだよ」
良くも悪くも、戦中戦後のジャーナリズムを引っ張ってきたのは紛れもなく朝日だ。だが、戦後68年が経ち、団塊の世代の若宮主筆が引退することで、朝日の中の「戦後」も終わったのではないか。"原罪″はもう捨てて、新しい日本のためにその「良識」を使ってほしいものだ。(仁)
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