26日に発足した新政権で安倍晋三首相は、「司令塔となる国家安全保障会議の設置など、内閣を挙げて外交・安全保障体制の強化に取り組む」と表明、外交・防衛分野での「首相主導」を明確し、日本版NSC(国家安全保障会議)を創設する方針を明らかにした。
日本版NSCは、米国の国家安全保障会議をモデルにし、首相主導で外交・安全保障の中長期的な戦略の策定や迅速な意思決定を目指す。内閣機能強化の一環として創設され、従来よりも外交の主導権を首相が握ることになる。
日本版NSC創設は衆院選の自民党の政権公約にも掲げられていたが、安倍首相がこれに着手したのは第一次安倍内閣時にさかのぼる。第一次安倍内閣は2007年、首相官邸機能強化の一環として「国家安全保障会議設置法案」を国会に提出し、安全保障会議を国家安全保障会議に改称して審議事項の拡充を図った。というのも、日本には安全保障会議(議長は内閣総理大臣)が存在しているが、審議事項が形骸化し、安全保障に関する事項が含まれていないためだ。しかし同法案は安倍首相の退陣と、安倍首相と主張の異なる福田首相の就任で廃案になり、以後、日本版NSC構想について言及されることはあっても実現には至らなかった。
安倍首相は26日の記者会見で、「国益を守る、主張する外交」を取り戻さなければならないと述べている。民主党政権で揺らいだ日本の外交・安全保障の立て直しを目指す安倍氏にとって、日米同盟の強化は欠かせない。そのためにも、日本版NSCを創設して官邸機能を強化し、首相主導で外交を行うつもりなのだろう。
大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁の公開霊言シリーズ最新刊『安倍新総理スピリチュアル・インタビュー 復活総理の勇気と覚悟を問う』によると、安倍首相の守護霊(潜在意識)は、戦後レジームからの脱却と憲法改正、日米同盟強化の必要性を述べつつも、マスコミによる撃墜を恐れて本音を言わない傾向が強い。「危機突破内閣」が日本の危機を本当に突破できるかどうかは、再び政治のトップに立った安部首相の覚悟にかかっている。首相主導で「国益を守る」べく、毅然たる外交を行うことを求めたい。(飯)
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