14日に米コネティカット州の小学校で児童20人を含む26人が死亡した銃乱射事件について、米国民の間でショックのあまり「神はどこに?」との疑問が湧いている。米CNNサイトを参考に、この問題を考えてみたい。

以下、同サイトの14日付宗教ブログより。

  • 「今日のニュースを見ている人は一人残らず、『事件が起きたとき神はどこにいたのか』と思っている」。著名な牧師であるMax Lucado師は言う。「その問いには、簡単に答えるのも答えはないとするのも両極端だ。大切なのは悲しんでいる人を支えることで、神学論争に走ることではない」
  • 公人の多くは、今回の事件について話す際に聖書に頼った。オバマ大統領はホワイトハウスからの声明をこう結んだ。「聖書にあるように、神が人々の張り裂けた心を癒し、傷を包んでくださいますように」(詩篇147)。
  • コロラド州のRob Brendle牧師は言う。「現代米国人は忘れがちだが、世界は昔から悲劇に満ちている。現代もビルマなどで悲劇が起きているが、我々にとって神は麻酔医長(anesthetist-in-chief)であり、神を信じることで悪を免れることができる」
  • 宗教指導者の多くは今回の事件について「この世に悪が存在し、神は全能だが人間には自由意志(free will)があるという証拠だ」と言っている。こうした悲劇は神への疑いや怒りを表すいい機会で、深く祈れば答えがあるだろうとも。

どれも、疑問に答えきっているとは言えない。日本カトリック司教協議会会長の池長潤氏はある雑誌で東日本大震災について、「神は人を愛しているはずだ。にもかかわらず、なぜ、このような大きな不幸を人間にもたらされるのか。これはキリスト教徒がいつも突き当たる問いなのです」と述べている。

幸福の科学はどう考えるか。キリスト教と決定的に異なるのは、「あの世こそ本来の世界でこの世は魂の学校であり、人間は転生輪廻を繰り返し、いろいろな経験を通して魂修行をしている」という霊的人生観だ。大川隆法総裁の著書にはこうある。

「数多い転生のなかでは、犯罪に遭って殺されたり、逆に自分自身が犯罪者になってしまったりする経験をすることもあります。そのなかで、悩んだり反省したりして、深く勉強しなければいけないことがあるのです。その意味では、いま起きている苦難の原因は、今回の人生だけを見ても分からないことがあります。過去世で積み重ねてきたものまで見て初めて、『自分には、こんな犯罪に巻き込まれるような人生勉強が残っていたのだ』と分かることがあるわけです」

事件の犠牲者と遺族にはお悔やみを申し上げるしかないが、子供たちが偶然犠牲になったのか何らかの人生勉強があったのかは、本人も両親も、あの世に還れば知ることになる。神仏が組んだ転生輪廻のシステムにこそ、理不尽と思える悪がこの世に存在する理由の答えがある。(司)

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2012年11月10日付本欄 仏教、キリスト教、神道、幸福の科学。日本人を救える宗教は

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幸福の科学出版HP 『生命の法』 大川隆法著

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