日本維新の会の橋下徹・代表代行が23日、みんなの党の渡辺喜美代表に衆院選前の合流を打診したが、渡辺氏は実現は困難だと難色を示した。コロコロと政策を変え続ける日本維新の会は、次第に他党や有権者からも、そっぽを向かれつつある。

前日の22日の段階で、維新の会とみんなの党の小選挙区での競合は18になり、選挙協力に黄信号がともった。

それでも23日、橋下氏はテレビ番組で「選挙区調整は最後はじゃんけんで決めてもいい」などと、みんなの党に呼び掛けた。これに対し渡辺氏は、「太陽の党との合流後、原発ゼロが消えてしまった。それで一緒にやろうと言われても無理」と反発した。

確かに、維新の会は、石原慎太郎氏の太陽の党と合流する際に、それまでの政策を大幅に変えている。列挙するとこんな具合だ。

  • 原発について=維新八策で「先進国をリードする脱原発依存体制の構築」としていたのを、太陽の党との合意文書では、「脱原発」の文字を外して「安全基準など原発ルール構築、電力市場の自由化」と変えた。
  • TPP(環太平洋経済連携協定)=八策では「参加」としていたが、太陽との合意では「TPP交渉には参加するが、協議の結果国益に沿わなければ反対」という表現に変化した。
  • 企業・団体献金について=八策では「禁止」としていたが、「経過措置として上限を設ける」に変化。

これには維新の会のブレーンも怒っている。「原発ゼロ」の文字を消す際には、ブレーンらに「決めましたからよろしくお願いします」というメールが一斉送信されただけだったという(23日付毎日新聞)。

先週末の各紙の世論調査では、不思議な結果が出た。維新の会と太陽の党(合流前)を合わせた支持率が、各紙バラバラだったのだ。最低の朝日が7%、最高の毎日が17%と、2倍以上の開きがある。

この結果自体、新聞の世論調査がいかに当てにならないかの証左だが、有権者にとっても、果たしてこの党が信用できるのかどうかという「迷い」が出ているのだろう。

しかし、もう今年5月の段階で、『徹底霊査 橋下徹は宰相の器か』(大川隆法著・幸福実現党発行)の中で、橋下氏の「正体」はバレている。橋下氏の守護霊は、こう語っていた。

「(脱原発について)いや、俺は、どうでもええんだ。支持率さえ取れれば、どっちでも構わないんだよ」「そのときそのときに、最高の支持率を取れる政策を出していくことが大事。変えるのは、やぶさかでないよ」

「低次元層を惹きつけるのがポピュリズムの本道じゃないですか」「国民って低いじゃない。当たり前じゃないか。何言ってんのよ」

要するに、支持率さえ取れれば、政策などどうでもいいということだろう。国民は低次元なので、その低次元層に受ける話をしていけば、首相にでもなれるというわけだ。

これほど国民・有権者をバカにした政治家の率いる政党に賛同する、石原慎太郎氏も焼きが回っているが、定見のない政治家たちを国会に多数送れば、その結果は民主党の二の舞となるのは目に見えている。日本をさらに沈没させる選択だけは避けたいものだ。(仁)

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2012年9月4日付本欄 国家観のない「維新の会」には、国政を任せられない

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幸福の科学出版HP 『徹底霊査 橋下徹は宰相の器か』 大川隆法著

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