尖閣諸島の領有をめぐって中国全土で発生した反日デモで、日系企業が受けた損害の総額が数十億から100億円規模に達することが、このほど、政府が閣議決定した答弁書で明らかになった。

たとえば、関西を地盤にする日系デパートの「平和堂」は、湖南省にある3店の設備や商品の破壊、休業のための営業損失などを合わせて約18億円の損失。入居テナントの被害総額は30億円前後に及ぶ見通しを発表している。また、大手スーパーのイオンは、山東省の「ジャスコ黄島店」の被害が約7億円に及んでいる。

答弁書では、「日本企業が被った損害の救済は、中国国内法に従って行われるべきだ」として、中国側に損害賠償を求める方針というが、日本政府はこれをポーズで終わらせてはいけない。

もし今回、日本政府が中国側に配慮して、この問題をうやむやにしたり、損害賠償を回避したりすれば、中国に「日本はどんなひどいことをされても抵抗しません。反発しません」という誤ったメッセージを送ることになるだろう。

日本は戦後長らく、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」などを材料に脅され続け、自虐史観で染め上げられた結果、中国や韓国にODAなどの様々な形で支援を行ってきた。だが、本欄でも再三指摘しているように、それらは戦後、日本を弱体化させるためにされた捏造「虚構」である。

だが今回、中国全土で行われた反日デモは、世界の多くの人々が映像で目撃した、まぎれもない事実だ。略奪や放火、ゆすり・たかりをされてもなお、日本人が中国に媚びへつらうような態度を取り続けるのであれば、日本は世界中から軽蔑され、「占領されても仕方がない国」と見なされてしまうだろう。(悠/格)

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