韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相は5日、従軍慰安婦問題についての日本への謝罪要求を巡って、北朝鮮との共闘を示唆する発言をした。6日付産経・東京新聞などが伝えている。

これは、韓国の国会で野党議員の「(慰安婦問題について)北朝鮮と一緒に(対処)出来れば良い」という提案に対し、金外相が「そのように努力する」と答弁したものだ。北朝鮮に厳しい姿勢で臨んできた李明博政権だが、慰安婦問題をきっかけに北朝鮮との関係を改善しようという動き、という指摘もある。

一方、6日には、昨年1月から韓国とアメリカの間で続いていた「ミサイル指針改正交渉」が妥結したことが、朝鮮日報などの報道で明らかになった。韓国の弾道ミサイルの射程距離は現在300kmに規制されているが、アメリカとの交渉で800kmに延ばせることになった。

これにより、韓国中部の弾道ミサイル基地から、北朝鮮全域が射程距離に入ることになる。また、射程距離を550kmに縮めれば、積載重量を現行の500kgから1tまで増やすことも許可された。これは、北朝鮮の地下軍事施設や核施設の攻撃が可能になることを意味する。

韓国は、12月の大統領選を前に、北朝鮮に対する対話姿勢と強硬姿勢の間を揺れ動き、迷走しているようにも見える。ただ、4日には、竹島に米CNNや英BBCなどの海外メディアを上陸させるなど、日本との対立姿勢は一貫して維持している。

大川隆法・幸福の科学総裁は、9月30日の説法「未来への責任」で、このように説いている。

「韓国はいま、中国と組んだほうが日本と戦いやすいと思っているのは分かるが、その方向に行くと、国がなくなるということを申し上げたい。中国と組んで日本を非難していると、これは中国が北朝鮮を応援して、北朝鮮が韓国を併合するシナリオになる」

本欄でも主張してきたが、竹島問題も従軍慰安婦問題も、韓国側の主張は間違っている。日本を弱体化させて、自国を滅ぼすのは割に合わないだろう。韓国の未来は、アメリカや日本と共に自由主義圏として繁栄していく方向こそ正しい。これらの国とともに、北朝鮮・中国を自由化・民主化していくための布石を打つことこそ必要だ。(晴)

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