23日、MV22オスプレイ12機が山口県の米軍岩国基地に納入された。沖縄や岩国では反対運動が起こっており、全国の訓練ルート下の自治体でも反対の声が上がっているが、連日テレビや新聞ではオスプレイを危険視するニュースを流し、反対運動の「後押し」をしている。

反対派の主張である「オスプレイの危険性」は、開発段階の墜落事故や、今年4月にモロッコ、6月にアメリカ・フロリダ州で相次いで墜落事故が起きていることが理由だという。

しかし、モロッコの事故では、追い風の中で前に進んで墜落している。これについて、自衛隊のヘリのパイロットから「追い風で離陸すると揚力が失われるため、絶対にしない」(24日付読売新聞)という証言もある。事故原因は機体の欠陥ではなく、パイロットの操縦に問題があった可能性が高い。

マスコミが「危険だ」と煽っているのも問題だ。連日、テレビでオスプレイについてのニュースを流す中で、開発段階の1991年、フラフラと飛んで墜落する映像が繰り返し流されている。しかし、現実にはそこから改良が重ねられ、実戦配備されているのだから、これは露骨な「印象操作」と言える。

アメリカでは、来年から大統領スタッフや報道陣の国内移動に運用されることも決まっている。ホワイトハウス近辺で運用される機体には高い安全性が求められることからも、アメリカではオスプレイを特別に危険視していないことが分かる。

実は、オスプレイは事故率が高いわけではない。むしろ極めて低いほうだ(7月20日付本欄)。普天間基地に配備され、2004年に沖縄国際大学に墜落したCH53Dは、10万時間あたりの事故率が4.51回と高く、その後継機として現在配備されているCH53Eも、同事故率が2.35である。それに対してオスプレイの事故率は1.93と、格段に低い。このような機体をオスプレイに変えていった方が、安全性は高まるはずなのだ。

オスプレイ配備を「危険」視しているのは、実は中国や北朝鮮であろう。中国は尖閣諸島の国有化を進めようとしている日本に「武力行使も辞さない」という態度を見せている。航続距離が長く、中国や北朝鮮まで飛べるオスプレイの配備は絶対阻止したいのだろう。マスコミが煽る反対運動が利するのは日本ではなく、これら隣国であり、日本を売る行為だと知るべきだ。(晴)

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