アスキー総合研究所の1万人を対象にしたネットアンケートで以下のことが分かった。5日付の同所長コラムで紹介されている。
- 1日のテレビの視聴時間が152.0分(2010年末)から134.1分(2011年末)に減少した。
- 1日のPCからのネット利用時間が173.5分(2010年末)から151.4分(2011年末)に減少した。
- 携帯電話(スマートフォン除く)の所有率が2010年から2011年にかけて88.3%から80.3%へ減少した。
- スマートフォンの所有率が4.9%から13.1%へと増加。
- タブレットの所有率も1.0%から2.1%へと増加。
上から3つはずっと増加傾向だったため、今回の減少は大きな変化。スマートフォンなどが、従来メディアから利用者の「時間のパイ」を奪っている形で、同コラムはこの状況を「イス取りゲーム」と表現している。
それでも回答者は1日に5時間弱、テレビやPCに張り付いていることになる。減った分はスマートフォンでツイッターなどをしているなら、1日のかなりの時間をこれら電子メディアに費やしている。この状況をどう見るべきか。
幸福の科学の大川隆法総裁はすでに09年の著書『日本の繁栄は、絶対に揺るがない』で、こう述べている。
「インターネットや携帯電話をよく使っている人たちは、『一日の持ち時間は増えない』という原点を見落としているのです」「これらの時間(編集部注・ネットや携帯電話を使っている時間)が増えた分、逆に、減った時間、消えた時間があるはずです。それは、実は『考える時間』です。『思索し、考え、思想をつくる時間』が消えています。それから、『判断を下すための時間』も消えています。さらに、もう一つ、消えているものがあります。それは『本を読む時間』です」
情報は収集だけでなく、分析し、何かを生み出してこそ価値があるし、集める情報の質も大事だ。ゆえに情報を生かすには、古典などの良書から良質の情報を仕入れたり、情報を遮断して考える時間が大切となる。時間が最も稀少な資源であることを忘れ、雑情報で人生を無駄にしないよう、注意したいものである。(居)
【参考書籍】
幸福の科学出版ホームページ 『日本の繁栄は、絶対に揺るがない』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/detail/html/H0230.html
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2009年5月号記事 ネット・バブル 崩壊論