東京スカイツリーなどを手がける大林組の「宇宙エレベーター構想」が発表された。21日付読売新聞が報じているが、久々に日本人に夢を与えるニュースである。

  • 全長96,000kmのカーボンナノチューブで出来た宇宙エレベーターを、2050年目標で建設する。
  • 最上部におもりを設け、エレベーター全体に掛かる重力と遠心力がつり合うようにする。
  • 高度36,000kmにターミナル駅を作り、居住スペースなどを設ける。ここまで電気で動く30人乗りのかごで、時速200kmで7.5日かけて上る。

宇宙エレベーターはあまりにも長い建造物のため、強度や揺れ、宇宙ごみの衝突など様々な問題がある。だが、課題の一つである強度を理論的に満たす可能性があるカーボンナノチューブが発見されて以来、現実味を帯びて議論されてきた。

一般社団法人宇宙エレベーター協会の試算だと、現在、宇宙に貨物を運ぶときは、H2Aでキロ単位費用105万円になるが、宇宙エレベーターを使うとキロ単位1,000円まで下げられるという。

これが実用化されると、ターミナル駅まで、太平洋をファーストクラスで横断する程度の費用で行けることになり、一般市民にとって宇宙が身近なものになる。

ある試算では宇宙エレベーター1基につき1~2兆円かかるというが、幸福実現党の政策では、「未来産業への投資を10年で100兆円」としている。

政府も為替介入で20兆円も評価損を出しているのだから、国民に夢を持たせるこんな未来事業にどんどん投資すべきだろう。(居)

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2011年1月号記事 2031年日本の未来構想(7) 2031年以降、人類は宇宙で生きられるか

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=332