内山晃・元総務政務官ら民主党の衆院議員9人が28日、離党届を提出。年明けに新党結成を目指す。離党届を出した9人は、鳩山グループの斎藤恭紀氏をのぞいた8人が小沢グループだった。

内山氏らは、国会内で樽床伸二・幹事長代行に、離党の理由として、野田政権の進める消費税増税やTPP交渉参加方針などにふれ、「マニフェストを約束して当選したが、ことごとく反故にされて立つ瀬がない。うそつきと呼ばれたくないので離党する」などと伝えた。

民主党では、6月に菅内閣の不信任決議案に賛成した松木謙公・元農水政務官が民主党を除籍され、12月24日には、八ッ場ダムの建設再開に抗議した中島政希氏が離党を提出するなど、与党でいながら離党者が相次ぐという珍しい混乱を見せている。

一方、9人が離党の理由に上げた消費税の増税について、民主党は、2012年初に政府・与党で改革案を決定し、同年3月末までに、消費税増税の関連法案を国会に提出しようともくろんでいる。

9人のうち8人が小沢グループであり、小沢一郎・元代表本人も消費税増税に反対する署名集めをしていることなどを合わせて考えると、2012年3月前後に政界が大きく動く可能性が強まってきた。野田首相は、消費税増税法案を成立させる前に、一度、衆議院を解散し、国民の信を問うのが筋だ。 (格)

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