AFP通信、Mail Onlineほかによると、「地球外生命体を探してはいるが、まだ証拠はない」という米政府の見解がホワイトハウスのホームページ上で発表された( https://wwws.whitehouse.gov/petitions/!/petition/formally-acknowledge-extraterrestrial-presence-engaging-human-race-disclosure/wfYDlmlG )。これは、ホワイトハウスのホームページに宇宙人情報嘆願の署名に対する米政府の公式見解である。

ホワイトハウスが運営するサイト「We the People」には、30日以内に5000人以上の署名を集めれば、嘆願書を公式に回答がもらえる。これを受けて、UFO(未確認飛行物体)と地球外生命体に関して情報開示を求めてきたスティーブン・バセット氏が5000人分の署名を集めたところ、ホワイトハウスがさらなる署名数の追加を求めてきた。その結果、署名数12000を超え、今回の公式発表となった。

バラク・オバマ政権で宇宙政策・広報を担当するフィル・ラーソン氏は、政府が宇宙人の存在を隠蔽したことを示す信頼に足る証拠はないと断言。「地球外に生命が存在することを示す証拠も、地球外の存在が人類に接触したり遭遇したことを示す証拠」も米政府は保有せず、こうした証拠を市民から隠しているとの「信頼に足る情報」も存在しない。

その一方で、ラーソン氏は米航空宇宙局(NASA)の複数のプロジェクト(SETI=地球外知的生命探査、ケプラー=太陽系外惑星探査のための宇宙望遠鏡、マーズ・サイエンス・ラボラトリー=火星探査ローバー)などで、地球外生命体の可能性について議論や調査が行われている事実は認めたという。また宇宙人の実在を示す証拠は存在しないとしながらも、宇宙人が存在する可能性は否定しなかった。

ラーソン氏は、科学者や数学者が宇宙に生命の故郷となっている惑星が存在する可能性は高いとの結論に達していると述べながら、現実には知力を有するものと接触する可能性は極めて低いとし、その上でさらに地球外生命体の存在を示す信頼に足る証拠は地球上にはないとしている。

UFOや宇宙人の存在を信じる人や実際に宇宙人との接触体験のある人にとっては失望させられる内容だが、宇宙人が存在するともしないとも受け取れるので、米政府にとっては不意に宇宙人が公の場に姿を現した時でも言い逃れできる回答ともいえよう。

ひるがえって、わが国は未だにUFO・宇宙人に関する情報量は圧倒的に少なく、日本政府がこのような公式見解を発表することすら、現時点ではありえそうもない。UFO後進国からの脱却を目指して、さらなるUFO・宇宙人情報の国内啓蒙が急がれる。(ア)

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2011年10月11日付本欄

ホワイトハウスのサイトに宇宙人情報を求める嘆願書

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2011年8月号記事「UFOと宇宙人を語る!」 大槻教授 vs 竹本良 対談 宇宙開国論Part1【動画】

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2280