中国の京華時報は29日付で、7月に浙江省で起きた高速鉄道事故の影響で、中国鉄道省が資金不足に陥り、国内で建設中の鉄道の90%超の工事が中断していると報じた。
鉄道省はこれまで4年間で総延長1万キロを建設し、拡大路線をひた走ってきた。同省の負債が6月末の時点で約25兆円に達したが、事故のために銀行融資や債券発行による資金調達が滞り、建設作業員への賃金未払いも発生している。
鉄道省の年間の利益は1千億円だけしかなく、借金返済もままならない状態で、鉄道省解体論が強まっている。
中国は特にサブプライムローン危機以後、高速鉄道や道路、地下鉄など交通インフラ投資や不動産開発によって、10%前後の経済成長率を達成してきた。主要都市の不動産価格も下落傾向にある中で、インフラ建設にも急ブレーキがかかった格好だ。
中国のバブル崩壊のカウントダウンが始まっている。(織)