京都大学医学部付属病院(京都市)で今月10日、脳死と判定された男性から肺を移植してもらった40代の女性が、手術後に重い脳障害を起こして意識不明になっていることが分かった。
18日付の毎日新聞(ネット版)などによると、女性は肺リンパ脈管筋腫症という重い肺の病気を患っていた。10月9日に、山梨県内の病院に脳出血で入院した60代の男性が臓器移植法に基づく脳死と判定され、家族が臓器提供を承諾。男性の肺が京大病院に移送され、10日、女性に両肺の移植手術が行われた。
手術中に4分間ほど心肺補助装置が停止するトラブルがあったが、その後再稼働。術後に女性は集中治療室に移されたが、そのとき異常はなかった。しかし、翌朝、左右の瞳孔の開きに差があり、検査の結果、脳障害が分かった。病院側は、「(補助装置の)停止中の酸素濃度は必ずしも低酸素脳症を起こすほどではなかった」「現時点で医療ミスとは考えていない」と話しているという。
女性の早期回復を願いたい。
ただ、ここで一つ伝えたいのは、本欄でも何度も指摘してきたとおり、「脳死は人の死ではない」という霊的真実だ。本当の人の死とは、心臓が停止してから約24時間後に魂と肉体をつなぐ霊子線(れいしせん)が切れたときである。
つまり、臓器移植で体にメスを入れられるときは、脳死と判定された人の魂はまだ肉体に宿ったまま。本人は生きているときと同じような痛みや苦しみを感じることになる。そして、移植を受けた人にも憑依現象が起きてしまう。(格)
【参考記事】
2011年9月4日付本欄 脳死判定 18歳未満2例目 「脳死は人の死ではない」
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=2784
2011年6月号記事 脳死臓器移植を 美化すべきではない
http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1858
2011年4月12日付本欄 15歳未満の子供に、初の脳死判定